「動画編集に向いている安いパソコンが欲しいな」とお考えですね。
どのような動画編集をしたいかによって、必要なスペックが変わってきます。
安さだけで購入すると、スペックが足りなくて「上手く動画編集ができない!」という事態になりかねません。
価格と性能のバランスが良いポイントを知ることが大切です。
今回は、動画編集向けのパソコンを購入するときのポイントとおすすめのパソコンを紹介します。
コスパの良いパソコンを見つけて、快適に動画編集をしましょう。
目次
1.動画編集用の安いパソコンを購入するときの2つのポイント

動画編集に向いているパソコンを安く手に入れるには、2つのポイントがあります。
それぞれ詳しく見ましょう。
ポイント1.どのような動画編集をしたいのか決める
編集内容によって必要なスペックが変わってくるので、どのような動画編集をしたいのか方針を決めましょう。
YouTubeの動画などの簡単な編集であれば、高いスペックは必要ありません。
4K動画や画質に凝った動画などの本格的な編集をするなら、スペックが高いパソコンが必要です。
動画編集の方針が決まると、購入すべきスペックが決まります。
ポイント2.デスクトップかノートパソコンか選ぶ
次に、デスクトップにするかノートパソコンにするか、決めましょう。
デスクトップは場所を取りますが、排熱処理しやすい形状なので長時間の動画編集でもスムーズに作業できます。
ノートパソコンは、いつでもどこでも編集作業ができる手軽さが特徴です。
それぞれメリット・デメリットがあります。
デスクトップ | ノートパソコン | |
処理性能 | ◎ CPUの性能が高い |
〇 デスクトップと比べると劣る |
冷却性能 | ◎ 専用のデスクトップなら確実 |
△ どうしても熱がこもる |
持ち運び | × 持ち運びはできない |
◎ どこでも作業可能 |
価格 | 〇 別途モニターが必要 |
〇 ノートパソコンを買えば完結する |
特徴 | 後からパーツの増設が可能 | 場所を取らずにどこでも作業可能 |
ノートパソコンは、同じグレードのCPUでも処理能力の発揮に制限がかかるので注意しましょう。
なぜなら、限られた大きさの中で、バッテリー・サイズ・重量・排熱などのバランスを取る必要があるからです。
ノートパソコンにするときは、冷却性能に力を入れているモデルを選ぶと内部機器の消耗が防げます。
自分のライフスタイルに合わせて、デスクトップにするかノートパソコンにするか判断するのがおすすめです。
次の章で、簡単な編集と本格的な編集で必要なスペックを確認しましょう。
2.動画編集用のパソコンに必要なスペックとは

YouTube動画を作る簡単な編集の場合と、4K動画のような本格的な動画を作る場合では、必要なスペックが変わってきます。
簡単な編集のスペックや本格的な編集に必要なスペックを確認して、自分にとって必要なスペックを吟味しましょう。
簡単な編集 | 本格的な編集 | |
CPU | Intel Core i5 (第9世代)か Ryzen5 | Intel Core i7 か Ryzen7 |
メモリ | 8GB | 16GB |
ストレージ | 500GB SSD以上 | 500GB SSD+1TB HDDの組合せ |
GPU (グラフィックボード) |
編集ソフト次第(なくても良い) | GeForceかRadeon メモリ4GB |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
スペック1.CPU
CPUは、簡単な編集はCore i5(Ryzen5)、本格的な編集はCore i7(Ryzen7)がおすすめです。
Core i5とCore i7の能力の目安を確認しましょう。
CPU | 性能の目安 | |
簡単な編集 | Core i5かRyzen5 | YouTubeの編集は可能 |
本格的な編集 | Core i7かRyzen7 | 凝った加工や画質にこだわることが可能 |
画質にこだわるなら、Core i7(Ryzen7)にしましょう。
Core i5(Ryzen5)以下のCPUで作業すると、動きが遅くなってまともに作業ができません。
最新世代のCPUを選ぶ方法
CPUの世代は、少なくとも第9世代以降を選びましょう。
数字が大きいほど最新になり、処理性能が向上しているので動作が早いです。
世代の判別は、Core i〇-に続く数字で判断します。
- Core i7-9400U…第9世代
- Core i7-1035G1…第10世代
インテルの最新世代のCPUを選ぶ時は、第9世代以降にしましょう。
製造メーカー
CPUには、Intel製とAMD製がありますが、どちらを選んでも構いません。
「Core i7」には「Ryzen 7」というように、各モデルナンバーに対応した製品があるので性能の目安が分かりやすいです。
選択肢が多いのはインテル製なので、特に製造メーカーにこだわる必要はありません。
スペック2.メモリ
作業ごとにおすすめのメモリのスペックは、以下の通りです。
メモリ | 向いている編集 | 性能の目安 |
8GB | 簡単な編集 (Core i5) |
フルHDの動画編集可能。 編集ソフトだけなら使えるが、マルチタスクは難しい |
16GB | 簡単な編集(Core i5) 本格的な編集(Core i7) |
マルチタスクをこなしながら凝った動画編集可能 |
32GB | 本格的な編集 (Core i7) |
長時間の動画編集可能 4K画像も可能 |
CPUが計算したデータを一時保存する役割がメモリです。
そのため、CPUとメモリのスペックのバランスが大切になります。
メモリの性能が低すぎると、カクカクした動作になってしまうのでケチらないようにしましょう。
CPUのスペックに合わせたメモリを選ぶことが、コスパ良くパソコンを購入する秘訣です。
スペック3.ストレージ
作業ごとにおすすめのストレージは、以下の通りです。
おすすめのスペック | |
簡単な編集 | 500GB SSD以上 |
本格的な編集 | 500GB SSD+1TB HDDの組合せ以上 |
動画データを保存したり読み込んだりする場所が、ストレージです。
高画質の編集になるほどストレージ容量を必要とするので、本格的な編集の方が必要なストレージが大きくなります。
しかし、CPUやメモリに比べると優先順位は低いです。
ストレージは外付けHDDで解消できるので、深刻に考える必要はありません。
種類は、HDDとSSDの2種類あるので確認しましょう。
性能の目安 | |
HDD | 安くて大容量保存可能だが読み込み速度が遅い |
SSD | 読み込み速度は速いが大容量は高価 |
それぞれに、長所と短所があります。
HDDとSSDのハイブリッドで、両者のいいとこどりをしているモデルも多いです。
スペック4.GPU(グラフィックボード)
GPUは、使用する編集ソフトによって必要かどうかが変わります。
無料編集ソフトのAviutlやDaVinci Resolveを使うなら、内蔵されたGPUで十分です。
有料の編集ソフトは、GPU処理を行うので必要になります。
GPUが不要 | 無料ソフトのみで編集予定 |
GPUが必要 | 有料ソフトを使って編集予定 |
GPUは、映像を画面に出力する働きをするパーツです。
基本的に、どのパソコンにもGPUが内蔵されています。
しかし、内蔵GPUでは有料ソフトの動画編集に耐えられないので動きが重くなってしまうのです。
有料ソフトを使うときは、新たにGPU(グラフィックボード)を搭載すると、動画編集の書き出しが早くなります。
使用する編集ソフトでGPUの有無を決めましょう。
しかし、実際どんなパソコンを使ったら良いか分からない人も多いと思います。
次の章から、簡単な動画編集におすすめのデスクトップで安いパソコンを確認しましょう。
3.簡単な動画編集におすすめの安いパソコン3選

簡単な動画編集をする場合は、以下の表のスペックがあれば大丈夫です。
CPU | Intel Core i5 (第9世代)か Ryzen5 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 500GB SSD以上 |
GPU(グラフィックボード) | なくても良い |
簡単な編集ができるパソコンは、5~10万円で手に入れることができます。
おすすめの安いパソコンは、以下の3つです。
それぞれ確認しましょう。
3ー1.【ドスパラ】raytrek-VAdobe CC推奨モデル IM

raytrek-VAdobe CC推奨モデルは、動画編集で長く使えるデスクトップパソコンです。
CPU | Core i5-9400 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 250GB SSD 1TB HDD |
GPU | 内蔵GPU:インテル UHDグラフィックス630 |
公式サイト | raytrek-VAdobe CC推奨モデル販売ページ |
価格 | 税別79,980 円~ |
メモリが十分にあり、後でGPUの増設ができるので、長く使うことができます。
大型ファンで背面に抜けるスムーズな空気の流れを形成し、過熱による性能低下を防いでくれるので、長時間の動画編集が可能です。
3ー2.【Lenovo】IdeaCentre 510A (AMD)

IdeaCentre 510A (AMD)は、コンパクトでスタイリッシュなデザインながら低価格のデスクトップです。
CPU | AMD Ryzen 5 3400 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD+1TB HDD |
GPU | 内蔵:Radeon RX Vega 11 |
公式サイト | Lenovoページ |
価格 | 税込み55,678円~ |
インテリアの邪魔をしないデザインので、置く場所に困りません。
低価格なので、お試しの動画編集入門機として使えます。
3ー3.【HP】HP Pavilion 13-an1000 スタンダードプラスモデルG2.1

HP Pavilion 13-an1000 スタンダードプラスモデルG2.1は、冷却性能に力を入れているノートパソコンです。
CPU | Core i5-1035G1 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 512GB SSD + 32GB Optane H10 |
GPU | 内蔵GPU:インテル UHD グラフィックス |
公式サイト | HP公式ページ |
価格 | 税抜き94,800円~ |
開いたときにディスプレイ側が持ち上がるような設計で、キーボードと机との間に空間ができることで冷却性能が向上しています。
ストレージのOptaneとは、安価で読み込みが早くなるストレージのことです。
SSDと組み合わせることにより、マルチタスクを素早くこなすことができます。
ここまで、簡単な動画編集向きのパソコンを見てきました。
しかし、本格的に動画編集をするなら紹介したパソコンだとスペック不足です。
次の章から、本格的な動画編集ができるパソコンを確認しましょう。
4.本格的な動画編集におすすめ!比較的安いパソコン3選

本格的な動画編集を考えている人は、以下のスペックに合うパソコンを選びましょう。
CPU | Intel Core i7 か Ryzen7 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 500GB SSD+1TB HDDの組合せ |
GPU(グラフィックボード) | GeForceかRadeon メモリ4GB |
本格的な編集ができるパソコンは、おおよそ10~17万円で購入できます。
おすすめのパソコンは、以下の3つです。
それぞれの特徴を確認しましょう。
4ー1.【マウスコンピューター】DAIV Z7

DAIV Z7は、動画編集や画像編集などクリエイター向けのデスクトップパソコンです。
CPU | Corei7-9700 |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD 2TB HDD |
GPU | Radeon RX 5700 8GB |
公式サイト | DAIV Z7販売販売ページ |
価格 | 税抜き159,800円~ |
8GBのGPUが搭載されているので、快適に動画編集ができるでしょう。
幅広いカスタマイズに対応しており、好みの仕様にアップグレードすることができます。
4ー2.【ドスパラ】raytrek AT

raytrek ATは、必要なスペックを満たしながら10万円台前半で購入できるコスパ抜群のデスクトップパソコンです。
CPU | Ryzen 7 3700X |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 250GB SSD 1TB HDD |
GPU | GeForce GTX 1650 4GB |
公式サイト | raytrek AT販売ページ |
価格 | 税抜き114,980 円~ |
安いパソコンながら、本格的な編集に必要なスペックを満たしているので、凝った動画も快適に動画編集することができます。
フロント下部にファンを2基、リア上部にファンを1基搭載しており、冷却性能が高いので長時間の作業に耐えることが可能です。
4-3.【HP】HP Pavilion Gaming 15-dk1000 ハイパフォーマンスモデル

HP Pavilion Gaming 15-dk1000には複数モデルがありますが、おすすめのハイパフォーマンスモデルのスペックは以下の通りです。
CPU | Core i7-10750H |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD 1TB HDD |
GPU | GeForce GTX 1660Ti 6GB |
公式サイト | HP Pavilion Gaming 15-dk1000販売ページ |
価格 | 税抜き159,800円~ |
HP Pavilion Gaming 15-dk1000は、高度な動画編集に耐えられるノートパソコンです。
高い負荷がかかる場合でも、強化されたファンが効率的にシステムを冷却します。
長時間の動画編集でも、快適かつ重くならずに作業可能です。
必要なスペックに合わせて、自分に合うパソコンを購入しましょう。
まとめ
動画編集は、パソコンのスペックがある程度高くないと、スムーズに作業ができません。
そのため、本格的に動画制作に取り組むのか、とりあえず動画を作ってみたいのか、編集内容によって手に入れるべきパソコンが変わってきます。
動画編集にどこまで取り組む予定なのか、しっかり考えて安いパソコンを手に入れましょう。