インターネット環境が整っていない状況でZoomを使う際に、通信量がどれくらいかかるのか不安になったことはありませんか。
Zoomの通信量は、ビデオと音声、音声のみなど利用している条件によって変化します。音声のみの場合より、ビデオと音声を利用しているときのほうが通信量の消費が大きくなるのです。
この記事では、Zoomの通信量の目安や、容量の節約方法を紹介。
通信量を消費しやすい状況や、自身の使用量の目安を把握することで、安心してZoomを利用できるようになるでしょう。
目次
条件ごとのZoomの通信量の目安

Zoomには画面をオフにした音声のみ使用の状態と、音声と映像と両方使用した状態の、2つの利用方法があります。
ちなみにZoomに参加している人数はほとんど通信量に影響はなく、音声のみか音声と映像両方使用しているかによって通信量は変わってきます。
それぞれどのくらい通信量を必要とするのか、詳しくみていきましょう。
音声のみで使用した場合
音声のみで使用した場合の10分間、30分間、1時間、5時間の通信量を表にまとめると、以下のような数値になります。
音声のみでZoomを利用した場合 |
|
10分 |
9.6MB |
30分 |
36MB |
1時間 |
57.6MB |
2時間 |
114MB |
5時間 |
360MB |
1日1時間使用すると、大体58MBほど通信量がかかることが分かりますね。
なお、使用しているデバイスの種類や時間帯、動画の内容や通信エリアなど、細かい利用条件によってこの数値は変わってくるので、この表はあくまで目安の数値になります。
音声と映像で使用した場合
次に、音声と映像(ビデオ)の両方で使用した場合の10分間、30分間、1時間、5時間の通信量を表にまとめると、以下のような数値になります。
音声と映像両方でZoomを利用した場合 |
|
10分 |
97.3MB |
30分 |
300MB |
1時間 |
584.8MB |
2時間 |
1.3GB |
5時間 |
3GB |
音声と映像両方で1時間使用すると、584.8MBの容量を使います。1GBは1000MBなので、2時間だと1300MBの通信量がかかる計算になりますよ。
こちらも、使用しているデバイスの種類や時間帯、動画の内容や通信エリアなど、細かい利用条件によって数値は変わってくるので、あくまで目安の数値と考えましょう。
1カ月にかかるZoomの通信量の目安
音声のみと、音声と映像両方で使用した場合の数値から、1カ月に必要な通信量の目安を算出すると、以下のような表になります。
音声のみ |
音声と映像 |
|
週1回1時間 |
57.6MB |
584.8MB |
週3回1時間 |
172.8MB |
1.7GB |
週1回2時間 |
114MB |
1.3GB |
週3回2時間 |
342MB |
3.9GB |
週1回5時間 |
360MB |
3GB |
週3回5時間 |
1.8GB |
15GB |
このように、音声のみと音声と映像両方使用した場合と、通信量にほぼ10倍の差があることが伺えます。自身の利用頻度や状況にあわせて、参考にしてみてくださいね。
Zoomの通信量の節約方法

Zoomの通信量は利用している条件によって変わりますが、通信量を減らす方法もあります。
具体的には以下のような方法です。
- ホストと参加者の画面を切り替える
- フレームレートを下げる
- ミーティングを最小化する
- HDを無効化する
上手に節約することで、容量を最大限に活かせたらありがたいですよね。詳しくみていきましょう。
ホストと参加者の画面を切り替える
画面をオフにすることによって通信量が下げられますが、自分以外の参加者の画面をオフにできないこともありますよね。そのような場合は、まず自分のビデオを停止したあとに、ホストと参加者の画面を切り替えましょう。
手順は以下のとおりです。
- ミーティング画面の下部にある「ビデオの停止」をクリック
- ミーティング画面の右上にある自分のサムネイル画像をクリック
- ホストと自分の画面が切り替わる
この操作によってビデオ部分の画像が小さくなり、Zoomの通信量の消費を抑えることができます。
フレームレートを下げる
フレームレートとは、1秒間に使用する静止画のフレーム数を数値化したものです。フレーム数はコマ数とも呼ばれ、フレームレートの数値が大きいほど動きが滑らかな画面になります。
その分通信量もかかってくるため、画面共有の際にこのフレームレートの数値を下げることで、通信量を節約することができますよ。
設定方法は以下のとおりです。
- 「設定」を開く
- 「画面共有」を選択
- 画面右下の「詳細」を選択
- 「画面を共有10フレーム毎秒に制限します」にチェックを入れる
これでフレームレートが下げられます。10以下の数値も選べるようになりますが、下げ過ぎると画面がスムーズに切り替わらなくなるので、注意しましょう。
ミーティングの画面を最小化する
ミーティングを全画面やフル画面で表示せずに、ミニウィンドウを使って画面を最小化することでも、通信量を減らせます。
Windowsの場合は画面右上の最小化アイコン「−」を、Macの場合は画面左上の最小化アイコン「−」をクリックすることで、ミーティングを最小化できますよ。元に戻したい場合は、ミニウィンドウ内の「最小化されたビデオの終了」をクリックしましょう。
スマートフォンで画面の最小化をおこなう場合は、Zoomアプリの「ミーティングの設定」から、「ミーティングを最小化」をタップしてくださいね。
HDを無効化する
ZoomのHDとは、高解像であることを意味します。HDのチェックが有効化されていると、高画質だけれどもその分通信量がかかっている状態のため、HDを無効化することで通信量を節約できますよ。
無効化する手順は以下のとおりです。
- 「設定」を開く
- 「ビデオ」を選択
- 「HDを有効にする」に入っているチェックを外す
送信者が有料アカウントの場合は、設定から入り「ミーティング」を選択し、「グループHD」に入っている有効化のチェックを外すことで、HDを無効化できます。
他のビデオ通信サービスとの通信量の比較

Zoomのほかに、Google MeetやSkypeなどもWeb上のオンライン会議によく利用されているツールです。これらの通信量は、Zoomに比べてどうなのか気になる人もいますよね。
ここからは、以下3つのツールの通信量とZoomの通信量を比較してご紹介していきます。
- Google Meet
- Microsoft Teams
- Skype
Zoom以外のツールを使う際は参考にしてみてくださいね。
Google Meetとの比較
Google Meetは、Google社が提供するビデオ会議サービスです。Googleアカウントを取得することで利用でき、セキュリティ機能に優れているという特徴があります。
Google Meetを音声のみ、音声と映像両方で使用した場合にかかる通信量の数値をまとめると、以下の表になります。
音声のみ |
音声と映像 |
|
10分 |
8.7MB |
149MB |
1時間 |
52.4MB |
796MB |
この表と、Zoomの1時間の通信量を比較すると、以下の表になります。
音声のみ |
音声と映像 |
|
Google Meet |
52.4MB |
796MB |
Zoom |
57.6MB |
584.8MB |
音声のみの使用だとZoomよりGoogle Meetのほうが通信量がやや少なめですが、音声と映像の使用はZoomのほうが通信量が抑えられることが分かりました。
Microsoft Teamsとの比較
Microsoft Teamsは、マイクロソフト社が提供するサービスです。Microsoft WordやMicrosoft Excelと連携を取って利用できることが最大の特徴でしょう。
Microsoft Teamsを音声のみ、音声と映像両方で使用した場合にかかる通信量の数値をまとめると、以下の表になります。
音声のみ |
音声と映像 |
|
10分 |
11.0MB |
158.4MB |
1時間 |
66.2MB |
952.3MB |
この表と、Zoomの1時間の通信量を比較すると、以下の表になります。
音声のみ |
音声と映像 |
|
Microsoft Teams |
66.2MB |
952.3MB |
Zoom |
57.6MB |
584.8MB |
音声のみと、音声と映像の両方において、Microsoft TeamsはZoomより通信量がかかることが分かりました。
Skypeとの比較
Skypeは、マイクロソフト社が提供するサービスです。利用に料金はかからず、画面共有や複数人でも使用できることで、Web上のオンライン会議に導入しているところも増えてきました。
Skypeを音声のみ、音声と映像両方で使用した場合にかかる通信量の数値をまとめると、以下の表になります。
音声のみ |
音声と映像 |
|
10分 |
7.1MB |
85.4MB |
1時間 |
42.9MB |
414.6MB |
この表と、Zoomの1時間の通信量を比較すると、以下の表になります。
音声のみ |
音声と映像 |
|
Skype |
42.9MB |
414.6MB |
Zoom |
57.6MB |
584.8MB |
音声のみと、音声と映像の両方において、SkypeはZoomより通信量が抑えられることが分かりました。
Zoomの使用量のチェックの仕方

ここまで、Zoomはどれくらい通信量がかかるのか紹介してきました。しかし、使用しているデバイスの種類や時間帯、地域など、通信を利用している環境によっても多少の前後があり、あくまで目安の数値になってしまいます。
そのため、ここからはZoomの通信量がどれくらいなのかを自分で調べる方法を紹介していきましょう。
自身で確認する際に、ぜひ参考にしてみてくださいね。
スマートフォンiPhoneの場合
iPhoneの場合は、以下の方法で調べることができます。
- 「設定」を開く
- 「モバイル通信」を選ぶ
- 下にスクロールし、各アプリのデータ使用量からZoomの使用量を確認
また、iPhoneの場合はモバイル通信をさらにスクロールし、一番下の「統計情報をリセット」をタップすることで、いままでの統計をゼロにすることができます。
一度統計をゼロに戻してから、Zoomを立ち上げて調べてみることで、より正確な通信量がわかるかもしれませんね。
スマートフォンAndroidの場合
Androidの手順は、以下のような流れになります。
- 「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選ぶ
- 「データ使用量」を確認
- スクロールし「モバイルデータ使用」をタップ
- Zoomアプリの使用量を確認
なお、Androidの場合はバージョンによって多少違いがあるため、必ずしもこの手順ではないことがあります。
Windowsの場合
Windowsの場合は、以下の方法で調べることができます。
- Windowsのアイコンをクリック
- 「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」を選ぶ
- メニューから「データ使用状況」を選ぶ
- 「アプリごとの使用状況の表示」からZoomの使用量
Zoomのアプリではなく常にブラウザから利用している場合は、アプリごとの使用状況の表示からだと分からないので注意してくださいね。
Macの場合
Macの場合は、以下の方法で調べることができます。
- 「ユーティリティ」から「アクティビティモニタ」を開く
- 「ネットワーク」のタブを開く
- 「プロセス名」からZoomの送信バイト数と受信バイト数を確認する
また、この数値はMacを再起動することでリセットされます。
一度リセットしてから計測することで、より正確な数値が分かりますよ。
通信量を上手に節約してZoomを利用しよう!

ここまでみてきたように、Zoomの通信量は、ビデオと音声、音声のみなど利用条件によって変化します。
また、以下のような方法を取ることで、通信量を節約することもできますよ。
- ホストと参加者の画面を切り替える
- フレームレートを下げる
- ミーティングを最小化する
- HDを無効化する
通信量を消費しやすい状況や、自身の使用量の目安を把握することで、安心してZoomを利用していきましょう。
もし、Zoomの使用頻度が高く、どうしても通信量が不足してしまうという場合は、外出先でもWiFi環境を確保できるポケットWiFiの利用も検討しましょう。安く使えるポケットWiFiを知りたい人は、こちらの記事もぜひ見てみてくださいね。