WiFiの接続が遅くなったり、自身が使用した量を超える通信量がカウントされたりする場合は、WiFiがタダ乗りされているかもしれません。
タダ乗りされた最悪の場合、個人情報の漏洩やネットバンキングの不正使用など、大切な情報が悪用されるケースもあります。
スマートフォンやパソコンから自身以外の機器がWiFiに接続されていないかチェックすることで、タダ乗りされているかどうか確認ができます。
この記事では、WiFiがタダ乗りされているかを確認する方法、今後の対策を解説しています。
WiFiがタダ乗りされる危険性を知り、大事な情報が漏れる前にきちんと対策をおこない、安全なインターネットライフを楽しみましょう。
目次
WiFiのタダ乗りとは

WiFiのタダ乗りとは、自身が契約しているWiFiを他者が無断で使用することです。
回線やルーターにパスワードを設定してあるから大丈夫、と安心していませんか。
アパートやマンションなど、隣家との距離が近いと自身のWiFi電波が届いてしまい、不正利用されてしまうパターンも少なくありません。
WiFiにタダ乗りされるとどのようなことが起こるのでしょうか。
タダ乗りされることで考えられる危険
WiFiのタダ乗りをされることで、設定によっては自身のパソコンやスマートフォンに侵入され、悪用されてしまう場合もあります。
以下、タダ乗りされることで考えられるリスク3つです。
- 個人情報の流出・不正トラブル
- 通信速度の低下
- ウイルスへの感染
詳しく解説していきます。
個人情報の流出・不正トラブル
WiFiを経由して、パスワードや登録しているクレジットカードの情報を盗まれる危険性があります。
東京商工リサーチの調査では、上場企業による個人情報の漏洩・紛失事故の一番の原因とされたのが、不正アクセスとウイルス感染でした。
2012年で9件、2020年には最多となる51件の事故が報告され、年々増加していることが分かります。
通信速度の低下
WiFiのタダ乗りで、スマートフォンやパソコンの同時接続台数が増え、WiFiへの負荷がかかると、通信速度が気がつかないうちに落ちる可能性があります。
自身の通信量が少ないときでも、タダ乗りされて動画や高画質のゲームアプリなどを大量ダウンロードされているときは、速度制限がかかり、本来であれば必要のない追加料金を支払うこともあり得るでしょう。
ウイルスへの感染
WiFiの不正アクセスが原因で、ウイルスに感染することがあります。
ウイルスに感染すると、個人情報の流出や、デバイスの乗っ取り、金銭被害、盗聴・盗撮がおこなわれることが懸念されます。
WiFiにタダ乗りされたことで、何かしらの被害を被った場合は、タダ乗りの加害者を罪に問えるかもしれません。
総務省によると、パスワードが設定されているWiFiへの不正アクセスは違法になるとされ、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
どのような方法でタダ乗りされるのか
WiFiのタダ乗り対策をするには、まず相手がどのようなやり方を駆使しているのか知ることが大切です。
以下、考えられるタダ乗りの方法です。
- 暗号化されていないWiFiにタダ乗りする
- パスワード解析アプリを使用する
詳しく解説していきます。
暗号化されていないWiFiにタダ乗りする
WiFiセキュリティの1つとして、WiFi電波の暗号化が挙げられます。
通信を暗号化することで、パスワードを知っている者だけがWiFiを使用でき、第三者に内容が分からないようにやりとりできます。
しかし、暗号化が施されていないWiFiには誰でもアクセスが可能になってしまいます。
必ずパスワードが設定されているか、暗号化がなされているか、確認してから使用しましょう。
パスワード解析アプリを使用する
スマートフォン向け、パソコン向けにパスワード解析アプリやソフトが存在します。
本来これらのアプリは、パスワードを忘れてしまった人向けのものでしたが、他者のパスワードを解析して悪用する人がいるようです。
このようなアプリやソフトを使って、自身のWiFiセキュリティの脆弱性のチェックをするのもよいでしょう。
WiFiのタダ乗りを確認する方法

上記ではWiFiにタダ乗りされることで、起こりうる危険をご紹介しました。
では、WiFiへのタダ乗りが実際におこなわれているのか、確認するやり方があるのか気になりますよね。
結論から言うとスマートフォンやPCでタダ乗りされているかを調べることができます。
具体的な方法はこちらです。
- スマートフォンを使う場合:専用アプリを使用する
- PCを使う場合:WiFiルーターで確認する
下記で詳しく解説していきます。
スマホを使って調べる場合
スマートフォンならFing(フィング)というアプリを使用することで、自身のネットワークに接続しているスマートフォン、パソコンが分かります。
アプリを起動するとWiFiに接続されているデバイスが一覧で表示されます。このときに見覚えのない機器が表示されていたら、他者からタダ乗りされている可能性があります。
無料で利用できるので、定期的な確認に便利ですね。
パソコンを使って調べる場合
パソコンではWiFiルーターの設定ツールに接続し、WiFi利用中の機器を調べることが可能です。
確認画面上にWiFiルーターに接続しているMACアドレスが表示されるので、自身以外のMACアドレスがあるかどうかチェックしましょう。
MACアドレスとは、ネットワーク上で機器を識別するための番号のことです。
WiFiルーターの設定ツールの使い方は、メーカーによって異なるため取扱説明書を見てみましょう。
WiFiをタダ乗りさせないための4つの対策方法

WiFiルーターへの接続確認、専用アプリなどを使ってタダ乗りの確認をしているときに、WiFiのタダ乗りが発覚したらどのように対策、防止していけばよいのでしょうか。
タダ乗りをさせないための4つの対策方法はこちらです。
- アクセス制限をかける
- パスワードを定期的に変更する
- SSIDを表示させない
- 最新のセキュリティソフトを使う
対策方法を詳しくご紹介していきます。
アクセス制限をかける
アクセス制限とは、WiFiルーターにあらかじめ登録をしてある登録者だけが、WiFi接続をおこなうことができる機能です。
誰でもWiFiに接続できるわけではないので、セキュリティの強度が上がります。
設定方法は使用している機器によって異なるため、取扱説明書を参照しましょう。
パスワードを定期的に変更する
タダ乗りをブロックするべく、パスワードを設定することはもちろん重要ですが、定期的なパスワード変更もタダ乗りを防ぐ上でとても大切です。
さらにパスワードを決めるうえで、特定されにくい数字やアルファベットの並びを選ぶと、セキュリティがより強固になります。
現在のパスワードは、誕生日や電話番号などの特定しやすい数字を使ったパスワードではないでしょうか。
推測されにくい複雑なパスワードへ定期的に変更をおこない、WiFiのタダ乗りを防ぎましょう。
SSIDを表示させない
上記で述べたアクセス制限と一緒に、ルーターの設定でSSIDステルス機能をオンにしておくとより効果的です。
SSIDとは、WiFi電波の名称のことで、端末からWiFiに接続するときにどの電波に接続すればよいか分かりやすくなっています。
さらにSSIDステルス機能とは、WiFi電波を受信できる範囲にある端末へSSIDを表示させなくする機能のことです。
そもそも自身のWiFi電波が、他の人の端末に表示されないのでタダ乗りを根本からブロックすることができます。
最新のセキュリティソフトを使う
WiFiを使用するならばセキュリティ上、データの暗号化は必須とされています。暗号化とは、特定の規則に従ってデータを変換することです。
データを変換しておくことで、情報を盗まれたとしても、その暗号が解けなければ内容が漏れることはありません。
なかでも、総務省から推奨されている暗号化方式は、WPA-PSK方式またはWPA2-PSK方式です。
とくに、WPA2-PSK方式は今までのセキュリティソフトの欠点をすべて網羅した、かなり強度が高いソフトです。
セキュリティソフトもつねに最新バージョンにしておくことで、タダ乗りを防げるだけでなく、情報が盗まれたあとでも被害が最小で済む可能性が高いでしょう。
WiFiのタダ乗りは定期的な確認と対策で防止!

以上、WiFiがタダ乗りされることの危険性や、具体的な対策方法をお伝えしました。
もう一度、WiFiがタダ乗りされているかどうか確認する方法をおさらいしましょう。
- スマートフォンを使って調べる:Fingアプリを使用する
- パソコンを使って調べる:WiFiルーターで確認する
こちらの2つの方法で定期的にチェックすることができます。また、タダ乗り防止策を講じることで未然に防ぐことも重要なポイントです。
今回WiFiのタダ乗りは確認されなかったけれど、なぜか最近WiFiの通信速度が遅く感じる人は、こちらの記事もチェックしてみてください。