スマートフォンの購入を検討している人のなかには、「そもそもスマホとアイフォンなにが違うの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
結論から言うと、スマートフォンとはパソコン機能や通話機能、インターネット機能をあわせ持った多機能携帯電話の総称です。そして、アイフォンとはApple社から販売されているiPhoneのことで、スマートフォンの1種という位置づけになっていますよ。
この記事では、スマートフォンとiPhoneの違いについて分かりやすく解説しています。また、両者の料金の違いやおすすめの人も記載していますので、参考にしてください。
この記事を読めば、スマートフォンとiPhoneの違いが分かり、自分に合った携帯電話を選ぶことができるようになります。
目次
スマートフォンやアイフォンとはどのようなもの?

まず、スマートフォンとは、パソコン機能や通話機能、インターネット機能などを併せ持った多機能携帯電話の総称です。英語ではsmartphoneと表示しますが、smart(スマート)は「細い」という意味ではなく「賢い」という意味のため、なんでもできる賢い携帯電話ということになります。
スマートフォンをさらに分かりやすく言うと、「服」や「本」のような親ジャンルです。たとえば、「服」という大きなくくりのなかに、スカートやシャツ、セーターなどが細かく分かれています。
また、本の場合も、「本」という大きなくくりのなかに参考書や漫画、文庫本や雑誌などたくさんのジャンルに分かれているということです。
iPhoneは、スマートフォンという大きなくくりのなかの1つです。前の例えで言うところのスカートや参考書にあたるということを理解しておくとよいでしょう。iPhoneについては次の見出しで説明しますね。
アイフォンとはスマートフォンの1種
iPhoneとは、りんごをかじったマークでお馴染みのApple社が、製造・販売しているスマートフォンの1種です。初代は2007年にアメリカで発売され、現在は最新モデルであるiPhone 13(Proやminiなど)が販売されています。
日本では2008年頃から普及し始めましたが、ここから一人1台スマートフォンを持つ文化が始まったとも言われています。
また、iPhoneにはApple社独自のOS(オペレーティングシステム)が搭載されており、ほかとの差別化を図っているという特徴があります。OSについては、別の見出しで説明していきますので、そちらを参考にしてくださいね。
では、iPhone以外のスマートフォンにはどのようなものがあるのでしょうか。
アイフォン以外のスマートフォンとは?
iPhoneはスマートフォンの1種ですが、ほかにもいくつか機種があります。たとえば、以下のようなものです。
- Galaxy(ギャラクシー)
- Xperia(エクスペリア)
- AQUOS(アクオス)
Galaxyは韓国の大手電機メーカーサムスンが、開発・製造・発売しているスマートフォンです。スマートフォン以外にもイヤホンや、スマートフォンの時計版「スマートウォッチ」なども販売していますよ。
Xperiaは、国内電機メーカーであるソニーが販売しているスマートフォンです。CMでもよく見かけるかもしれませんね。ソニーから販売されているカメラ技術をXperiaにも応用し、プロのような写真を撮れることから人気を集めています。
AQUOSは、こちらも国内電機メーカーのシャープが販売しているスマートフォンです。「AQUOS」と聞くと液晶テレビを思い出すかもしれませんが、スマートフォンにも同じ名称がついており、ブランドの総称となっています。
このように、スマートフォンと一口に言っても、iPhone以外にもさまざまな機種があります。では、iPhoneとほかのスマートフォンはどちらが人気なのでしょうか。
アイフォンとそれ以外のスマートフォンはどちらが人気?
モバイル専門調査機関「MMD研究所」がおこなった「2021年12月スマートフォンOSシェア調査」によると、国内でのiPhoneの利用率は45.7%、それ以外のスマートフォンの利用率は47.0%となっています。
しかし、10代、20代の男女でみるとiPhoneの利用率が圧倒的に多く、それ以外のスマートフォンは50代、60代の男女が多いという結果になっています。つまり、年齢や性別によって人気が分散しているということですね。
しかし、これはあくまで国内でのシェアであって、海外に目を向けてみると少し変わってくるようです。iPhoneとそれ以外のスマートフォンのシェアを、日本と海外に分けてまとめてみました。(2022年1月時点)
iPhone | iPhone以外のスマートフォン | |
日本 | 69.18% | 30.82% |
海外 | 29.49% | 70.51% |
出典:Mobile Vendor Market Share Japan | Statcounter Global Stats/Mobile Vendor Market Share Worldwide | Statcounter Global Stats
iPhone以外のスマートフォンには、中国メーカーHuawei(ファーウェイ)やXiaomi(シャオミ)などが含まれていますが、それらを足しても日本ではiPhoneが7割近いシェアになっていますね。一方で、海外でのiPhoneのシェアは3割程度に留まっており、iPhone以外のスマートフォンのほうが上回っています。
年齢や性別によって人気が分散すると述べましたが、日本と海外でも人気が分かれるということですね。
スマートフォンとアイフォンの5つの違い

ここまで、iPhoneやそれ以外のスマートフォンについて説明してきました。では、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。
まず、前情報として知っておいていただきたいのは、スマートフォンはすべての多機能携帯電話の総称で、iPhoneはスマートフォンの1種だということです。
つまり、iPhoneとの違いを比較するのはスマートフォンではなく、Android(アンドロイド)と呼ばれるものということになります。
Androidについては「違い1.OS」で説明しますが、iPhoneとAndroidの違いは以下のとおりです。
- OS
- アプリ
- 操作感覚
- カスタマイズ
- アクセサリー
それぞれ分かりやすく説明していきます。
違い1.OS
まず、前提として、iPhoneはApple社が販売している携帯端末のことで、AndroidとはGoogle社が提供しているOS(オペレーティングシステム)のことです。
OS(オペレーティングシステム)とは、パソコンやスマートフォンを動かすための脳みそのことで、これが搭載されていないと端末は動きません。近年では、Androidもスマートフォンの1種という認識が広がっていますが、厳密には端末ではなく中身のことを言います。
そして、iPhoneとAndroidの最も大きな違いは、搭載されているOSの種類です。iPhoneはApple社独自のiOS(アイオーエス)というOSを搭載しています。一方で、AndroidはGalaxyやAQUOSなどのさまざまな端末に搭載されていますよ。
つまり、ドコモでもソフトバンクでもiOSが搭載された機種はiPhone一択ですが、Androidが搭載された機種はいくつもあるということです。
違い2.アプリ
iPhoneとAndroidには使えるアプリの種類や数に違いがあります。そもそもアプリとは、アプリケーションの略で、1つの目的のために利用するソフトのようなものです。たとえば、将棋や麻雀アプリ、レシピが調べられる料理アプリなど多岐に渡ります。
これらのアプリは、Androidの場合、一般の人が開発・販売をおこなうことが可能です。価格も個人の判断で決められるため、自由度が高く種類も豊富です。しかし、自由度が高い分、安全ではないアプリもあります。
一方で、iPhoneの場合は、Apple社による厳しい審査に通らなければアプリ化できません。有料のものが多いですが、一つひとつの質は高く、安全性は高いと言えますよ。
違い3.操作感覚
携帯電話ショップで触ったことがある方も多いかもしれませんが、iPhoneとAndroidでは操作感覚が違います。
Androidの場合、ドコモやソフトバンク、auなど各社で自由に端末を開発できるため、中身は同じAndroidでも外見は異なり、ボタンの配置や数などが微妙に違います。たとえば、ドコモからソフトバンクに乗り換え機種変更した際は、同じ操作性ではないため、1から操作を覚えなくてはいけないのです。
一方、iPhoneはApple社から販売されている端末のため、各携帯会社でカスタマイズして開発することはできません。ホームボタンがなくなったりと変化はありましたが、基本的にはデザインは統一されているため、機種変更しても操作性に悩むことはありません。
違い4.カスタマイズ
iPhoneとAndroidの違いは、どのようにカスタマイズできるかというところにもあります。たとえば、待ち受け画面です。
Androidを搭載したスマートフォンは待ち受け画像はもちろんですが、文字サイズやアイコンなどさまざまな部分を変えられます。このようなカスタマイズの自由さからAndroidを選ぶ人も多いですよ。
一方、iPhoneは画像こそ変えられるものの、文字サイズやアイコン自体を変更することはできません。基本的には、アプリを移動させたり名称を変更したりということのみです。
違い5.アクセサリー
アクセサリーとは、iPhoneやそのほかのスマートフォンに装着するカバーや充電器、画面の保護フィルムなどを指します。
アクセサリーは、基本的に国内の需要に合わせて販売されることが多いため、iPhoneシェアが多い日本ではiPhoneのアクセサリーのほうが数多く販売されています。家電量販店でもアクセサリーの販売面積を占めているのは、iPhoneが多いです。
一方で、Androidは機種がいくつもあり、機種ごとにコードの形やサイズが異なるため、アクセサリーとして分散しやすいと言えます。その結果、数が少ないというわけです。
スマートフォンとアイフォンの料金の違いは?

ここまで、iPhoneとAndroidの違いについて説明してきましたが、それぞれ料金に違いはあるのでしょうか。
ここからは、iPhoneとAndroidを搭載したそのほかのスマートフォンの、端末料金と月額料金について説明していきます。
表にまとめて比較しているので、参考にしてくださいね。
端末料金
まず、iPhoneおよびそのほかのスマートフォンを購入する際に、注目してほしいのは端末料金、つまり本体料金です。
iPhoneはスペックは変わりませんが携帯会社によって微妙に価格が異なり、そのほかのスマートフォンもデザインや性能によって端末料金が違うからです。
ここで、iPhoneとAndroid搭載のスマートフォンの端末料金をいくつか表にまとめてみました。iPhoneSEとiPhone12は64GBの端末料金、iPhone13は64GBがないため128GBの端末料金を記載しています。
端末 | iPhoneSE(2020) | iPhone13 | iPhone12 |
au | 55,265円 | 115,020円 | 94,485円 |
ドコモ | 57,024円 | 111,672円 | 95,876円 |
ソフトバンク | 57,600円 | 115,920円 | 95,040円 |
出典:iPhone | 製品情報 | au/iPhone | NTTドコモ/iPhone | ソフトバンク
上記の表では、携帯会社によって2,000円~4,000円の差があることが分かりますね。携帯会社によっては、割引やサポートにより表の料金よりも安くなることがあります。契約する会社が決まっている人は、携帯ショップで確認してもよいでしょう。
普段からApple製品を使っていたり、操作が簡単なほうがよい人には、iPhoneがおすすめですよ。
端末 | AQUOS sense5G | Xperia 5 II | arrows We(富士通) |
au | 39,890円 | 88,140円 | 26,180円 |
ドコモ | 39,600円 | 99,000円 | 21,450円 |
ソフトバンク | 43,200円 | 92,880円 | 27,360円 |
出典:スマートフォン(Android スマホ) | 製品 | au/ドコモ スマートフォン(5G) | 製品 | NTTドコモ/スマートフォン | スマートフォン・携帯電話 | ソフトバンク
こちらもiPhone同様、携帯会社によって1,000円~5,000円ほど差がありますね。しかし、iPhoneと比べると、端末料金が安いことがAndroid搭載のスマートフォンの特徴です。
そのため、リーズナブルな端末料金のほうがよい人には、Android搭載のスマートフォンのほうがおすすめと言えます。
月額の利用料金は携帯会社によって異なる
端末料金を表にまとめて説明してきましたが、結論から言うと、端末料金は携帯会社によって違います。このことから、端末料金とインターネット利用料金(データ通信料金)をあわせて月額料金に換算しても、まったく同じになるわけではないということを理解しておきましょう。
各携帯会社の公式サイトには、ざっくりとですが月額料金を割り出してくれる料金シミュレーションがありますので、そちらを活用してみてください。
スマートフォンのなかでもアイフォンがおすすめな人は?

ここまで、iPhoneおよびAndroid搭載のスマートフォンについていろいろ説明してきました。では、どちらがおすすめなのでしょうか。
簡単に言うと、端末料金が高くても操作が簡単なほうがよい方にはiPhone、カスタマイズに自由度を求めるのであればAndroidということです。しかし、これだけでは本当にその端末が合っているのか分かりませんよね。
ここからは、iPhoneがおすすめな人、Androidがおすすめな人について紹介していきます。おすすめな人の特徴を記載していますので、どれに当てはまるか読みながら確認してくださいね。
iPhoneがおすすめな人
まず、iPhoneがおすすめな方は、以下のとおりです。
- 操作が簡単なほうがよい人
- アクセサリーが豊富なほうがよい人
- サポートやセキュリティ体制が充実しているほうがよい人
1つずつ説明しますと、まず、iPhoneには取扱説明書が同封されていません。つまり、難しい初期設定は不要で、電源をつけた瞬間から利用できます。スマートフォン初心者でも使えると言われているくらい操作がシンプルなため、操作が簡単なほうがよい人はiPhoneを選びましょう。
また、「スマートフォンとアイフォンの5つの違い」でも述べたように、iPhoneはアクセサリーが豊富です。お気に入りのキャラクターカバーでカスタマイズを楽しみたい人には、iPhoneがおすすめですよ。
そして、Appleには端末や操作への不明点をサポートしてくれるサービスがあり、電話やチャットで気軽に教えてくれます。また、徹底されたセキュリティ体制があるため、そのような部分に不安がある人は、iPhoneがおすすめです。
Androidがおすすめな人
つづいて、Androidがおすすめな人は、いかのとおりです。
- 端末を自由にカスタマイズしたい人
- 手頃な価格のほうがよい人
- デザインや機能が豊富なほうがよい人
まず、「違い4.カスタマイズ」で述べたように、Androidは端末を自由にカスタマイズできます。たとえば、文字サイズやアイコンといった部分ですが、自分好みに合わせて端末をカスタムできるというのはiPhoneにはない点です。端末にこだわりたい人は、Androidを選びましょう。
また、「スマートフォンとアイフォンの料金の違いは?」で述べたように、iPhoneよりもAndroidのほうが比較的安いです。ただし、安いからといって性能が低いというわけではありません。
カメラ性能はよく、おサイフケータイが搭載されている機種もあるため、手頃な価格で高性能を希望する人にはAndroidがおすすめです。
高性能という点では防水や防塵機能がある機種も多く、iPhoneのようにデザインが限定されていないため、自分に合った1台が見つけられますよ。
スマートフォンとアイフォンの違いを知り、どちらが自分に合っているのか考えよう!

この記事では、iPhoneとスマートフォンについて解説してきました。結論から言うと、iPhoneとはApple社から販売されているスマートフォンの1種で、スマートフォンは多機能携帯会社の総称です。
つまり、携帯電話の購入を契約している方は、両者の違いではなくiPhoneとAndroidの違いを比較してみましょう。搭載されているOS(脳みそ)やアプリ、操作感覚などさまざまな違いがありますよ。
また、端末料金や月額料金は各携帯会社によって異なるため、どのような人におすすめなのかを確認したうえで、自分に合った携帯電話を契約しましょう。