テレビを観ているとCMで「アレクサ。テレビをつけて」なんてものはお馴染みのものとなりました。
最近ではエアコンが自動で部屋の温度を感知してついたり、照明も音声や自動制御というスマート家電が話題となっています。
そんなスマートホームを実現してくれる、MANOMA(マノマ)というサービスをご存知でしょうか?
MANOMAとは、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社から提供されているスマートホーム化サービスです。
結論から言ってしまうと、Amazonなどでスマート家電を揃えたほうが安く、ネットの通信速度も遅く速度制限があるため、MANOMAはおすすめできません。
この記事ではMANOMAのサービスを解説した上で、どこがおすすめできないのかをお伝えしていきます。
目次
1.MANOMA(マノマ)とはソニーが提供するスマートホームサービス

MANOMAとは、ソニーが提供するスマートホームサービスのことです。
月額料金プラン制で様々なIoTデバイスが利用でき、スマートホームを利用することができます。
追加オプションの『nuroモバイルHome Wi-Fi(M)』を利用することで、インターネット回線も増設可能です。
1-1.スマートホームとは?
スマートホームとは、家の中にある電化製品をインターネットに繋ぎ、スマホや音声でコントロールしたりセンサーやGPSなどの機能を用いて自動コントロールすることができるお家です。
例えば、スマホからの操作で家の鍵の開閉を行ったり、帰宅前にスマホからの操作であらかじめエアコン電源を入れておくことができます。
「アレクサ、エアコンをつけて」「アレクサ、電気をつけて」と機器に声をかけて操作することもでき、近未来感のあるお家です。
1-2.IoTデバイスとは?

(出典:SONY MANOMA)
IoTとはInternet of Thingsの略称で、『モノのインターネット』という意味です。
具体的にはスマートフォンやパソコン、タブレットを始め、スマート家電も含まれます。
この記事ではMANOMAを取り上げていますので、IoTデバイスはスマホやパソコンではなく、スマート家電のことを指して使用しています。
MANOMAはIoT機器を追加購入することができ、自分好みにカスタマイズしていくことも可能です。
1-3.nuroモバイルHome Wi-Fiとは
MANOMAではインターネット回線も一緒に申し込みたい場合に、追加オプションの「nuroモバイルHome Wi-Fi」でネット回線を新規に利用することができます。
元々家にネット回線がある場合には、申し込む必要はあまりないでしょう。
nuroモバイルHome Wi-Fiはオプションなので、別途月額料金がかかります。
1-4.「シングルプラン」と「トータルプラン」の2つから選ぶ

(出典:SONY MANOMA)
MANOMAには『シンプルプラン』と『トータルプラン』の、2つの料金プランが用意されています。
2つのプランは提供されるIoTデバイスの多さが違い、トータルプランのほうがIoTデバイスも多いです。
シンプルプランは、AIホームゲートウェイと室内コミュニケーションカメラのみが提供されます。
トータルプランは、Qrio Smart Tag・開閉センサー・Qrio Lock・Qrio Hub・スマート家電リモコンが追加で提供され、おまかせで家をスマートホーム化できるようなプランです。
MANOMA公式サイトに掲載されているプランの料金は、サービスの月額料金とIoTデバイスの割賦費用、初期の工事費用の合算です。
2.MANOMA(マノマ)でできること

MANOMAでできることを、以下のIoTデバイス毎に紹介していきます。
それぞれ見ていきましょう。
機器1.AIホームゲートウェイ(NCP-HG100)

(出典:SONY MANOMA)
AIホームゲートウェイでできること
- MANOMAを使う全てに利用
- Alexaによる音声コントロール
- BGMの再生
- 警告音を鳴らす機能
AIホームゲートウェイはAmazon Alexaに対応し、スマートスピーカーを搭載したホームゲートウェイです。
無線LAN・Bluetooth・Z-WaVe機能・モバイルネットワークなど様々な通信に対応しており、MANOMAで利用するIoT機器をコントロールします。
MANOMAの中枢のようなもので、AIホームゲートウェイがないとMANOMAを使うことができません。
活用例の動画
機器2.室内コミュニケーションカメラ(NCP-CC100)

(出典:SONY MANOMA)
室内コミュニケーションカメラでできること
- 不在時・就寝時の防犯チェック
- 子供・高齢者・ペットの見守り
- 在宅サービス利用時の様子の確認とコミュニケーション
室内コミュニケーションカメラはスピーカー・マイクを搭載し、スマホを用いて自宅内の様子を映像で確認しながらリアルタイムで会話ができます。
子供や高齢の家族、ペットの様子をチェックしたり、必要に応じて会話ができる便利なカメラです。
プライバシー設定に応じてプライバシーレンズカバーの開閉を行うことができ、プライバシーを保護することもできます。
ソニー製の高感度CMOSセンサーが採用されており、暗所でもクリアにカラー撮影が可能となっています。
人感センサーが搭載されており、膨大な録画データの中からセンサー反応時の映像を簡単に再生・確認することができます。
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機器3.スマート家電リモコン

(出典:SONY MANOMA)
スマート家電リモコンでできること
- 外出先からスマホで家電のコントロール
- 温度によって冷暖房を入れる
- 別の部屋からAlexaやスマホを使って家電をコントロール
スマート家電リモコンは、外出先で家電をコントロールします。
センサーによって部屋の中の温度も確認できます。
活用例の動画
機器4.Qrio Smart Tag

(出典:SONY MANOMA)
Qrio Smart Tagでできること
- 鍵などにつけることで家族の外出・在宅状況を確認
- ボタン長押しで家族のスマホに通知を送り、室内コミュニケーションカメラと連携させて会話ができる
Qrio Smart Tag(キュリオスマートタグ)は、この機器を持っている人の在宅・外出状況の確認に使うことができます。
自宅内ではQrio Smart Tagについているボタンを長押しすることで、家族のスマホに通知を送信し、室内コミュニケーションカメラと連携してビデオ通話をすることも可能です。
またQrio Smart Tagをよく見失うものに付けておくとことで、紛失した際にスマホから探すという使い方もできます。
活用例の動画
機器5.Qrio Lock

(出典:SONY MANOMA)
Qrio Lockでできること
- MANOMA Entranceの利用する上で必要
- スマホアプリで解錠・施錠が可能
- ハンズフリー解錠
- 自宅のオートロック化
Qrio Lock(キュリオロック)は、自宅玄関をオートロック化することができます。
スマホで鍵の操作ができるスマートロックです。
活用例の動画
MANOMA Entranceとは
MANOMA Entranceとはハウスクリーニングやペットシッター、宅配など本来立ち合いが必要なサービスを立ち合い不要で受けられるサービスです。
MANOMAを契約していれば利用でき、ソニー厳選のサービス事業者のため、安心してサービスを受けることができます。
事業者が家に来たときに、遠隔操作によって解施錠を行うため、Qrio LockとQrio Hubが利用条件となっています。
機器6.Qrio Hub

(出典:SONY MANOMA)
Qrio Hubでできること
- MANOMA Entranceの利用する上で必要
- 外出時にスマホアプリから施錠状態を確認
- 外出先からの施錠・解錠
- 解施錠の際に通知
Qrio HubはスマホでQrio Lockの遠隔操作ができるようになるハブです。

(出典:SONY MANOMA)
コンセントに直接挿すだけの簡単設置で、MANOMAやAlexaを介した解施錠も可能になります。
機器7.開閉センサー(SW-DWS02N)

(出典:SONY MANOMA)
開閉センサーでできること
- 不在時に窓が開けられた場合、システムへ通知
- MANOMAを解約すると使うことができなくなる
開閉センサーは窓やドアの閉め忘れの確認ができ、セキュリティーを強化することができます。
日本の家に多い引き違い窓に対応しており、Z-Wave Plus®搭載しています。
活用例の動画
3.実はMANOMA(マノマ)はあまりおすすめではない

自宅を一気にスマートホーム化することができ、自分のスタイルにあわせてカスタマイズもできるMANOMAというサービスですが、実はあまりおすすめではありません。
おすすめできない理由は、以下のようなものがあります。
それでは1つずつ、おすすめできない理由を見ていきましょう。
理由1.スマートホーム用途としてはコストが高い
スマートホームを導入したいのであれば、月額料金がかかるMANOMAよりも、1つずつスマート家電を揃えたほうが良いです。
理由としてはソニー製に縛られず色々な家電を自分好みに試すことができ、必要なIoTデバイスだけを選ぶことができます。
公式から購入する場合は、やや割高な価格設定になっていることと、MANOMAの解約料金のリスクもありません。
MANOMAでも機器を追加していくことは可能ですが、MANOMAはソニー製ですので、互換性の問題などMANOMAでこの製品は使えるのか1つずつ確認する必要があります。
MANOMAで月額料金を支払ってスマートホーム化するよりも、自分の使用用途にあった製品を買い揃えていくほうがコストもかかりません。
理由2.ネット回線用途でもおすすめできない
MANOMAはWiFiオプションを同時に申込む場合、nuroモバイルHome WiFi(M)のネット回線を利用することになります。
同時申込みで月額2,000円とお得に見え、『nuro』という名前で通信速度が速い印象を受けてしまいますが、nuro モバイル Home WiFi(M)は速度が遅く、速度制限もありおすすめできません。
他社のインターネット回線の比較が以下の表です。
MANOMA (nuroモバイルHome WiFi) |
WiMAX (GMO WiMAX) |
光回線 (NURO光) |
|
---|---|---|---|
月額料金 | 2,000円 | 3,344円 | 4,743円 |
下り通信速度 | 370Mbps | 440Mbps | 1Gbps |
通信量制限 | 3日で10GB | 3日で10GB | なし |
契約期間 | 記載なし (実質3年) |
3年 | 2年 |
MANOMAからnuroモバイルHome WiFi(M)に加入した場合はMANOMAの料金に加え、事務手数料3,000円とSIM準備料400円が初月に別途請求され、月額料金2,000円がMANOMAの月額料金とは別に発生します。
価格だけは他社の置き型ルーターよりも安いですが、nuroモバイルHome WiFi(M)はMANOMAと契約しなければオプション加入ができません。
そのため月額料金はこれに加え、MANOMAの月額料金も発生。
速度も他社の置き型ルーターに劣り低速で、通信量制限もあります。
MANOMAで利用するIoT機器利用のためだけにネット回線が必要で、普段はネット回線を必要としないという場合であれば、nuroモバイルHome WiFi(M)を利用するのもありかもしれません。
しかし、普段からインターネット回線をバリバリ使うのであれば、nuroモバイルHome WiFi(M)を使わず別のインターネット回線(光回線など)を利用するべきです。
MANOMAを利用するからといって、nuroモバイルHome WiFi(M)に必ず加入しなければならないというわけではありません。
nuroモバイルHome WiFi(M)は追加オプションなので、必要が無ければ加入しないようにしましょう。
理由3.導入には光回線のように工事が必要で手間
MANOMAを導入するためには立ち合い工事が必要です。
工事当日にMANOMAの設置から設定まで業者が行ってくれるのですが、工事日を空けておかなければならず手間となってしまいます。
また工事当日に機器がとりつけられなかったといったトラブルがあった場合、キャンセルやプラン変更はMANOMAでは受け付けてくれません。
工事失敗のリスクや立ち合い工事の手間を考えるとMANOMAではなく、個別にIoTデバイスを購入したほうが良いです。
理由4.解約時に高額な残債が請求されてしまう
MANOMAは解約時に違約金はかかりません。
しかし3年以内に解約を行った場合、解約月のサービス料金と機器の残債と工事費用を一括で請求されます。
機器の料金の内訳は以下の通りです。
機器 | 販売価格 (税込み) |
機器料金 (初回) |
機器料金 (2~36回目) |
---|---|---|---|
AIホームゲートウェイ | 65,780円 | 2,080円 | 1,820円 |
Qrio Smart Tag | 4,378円 | 178円 | 120円 |
室内コミュニケーションカメラ | 32,780円 | 930円 | 910円 |
開閉センサー | 4,378円 | 178円 | 120円 |
Qrio Lock | 25,300円 | 800円 | 700円 |
Qrio Hub | 9,680円 | 580円 | 260円 |
スマート家電リモコン | 7,678円 | 328円 | 210円 |
単純計算しただけでも機器の販売価格の合計は149,974円です。
公式の推奨だとQrio Smart Tagは家族の人数分、Qrio Lockはドアのサムターン数分、室内コミュニケーションカメラはリビング・玄関・階段に1個ずつ、開閉センサーは窓1つにつき1個などと、複数個必要なものもあるためこれ以上の料金になることが考えられます。
工事費用は以下の通りです。
プラン | 全工事費 (税込み) |
分割工事費 (初回) |
分割工事費 (2~36回目) |
---|---|---|---|
トータルプラン | 18,480円 | 630円 | 510円 |
シングルプラン | 不明 | 不明 | 不明 |
公式サイト上にはトータルプランの工事費用しか記載されていませんが、シングルプランにも「機器料金、工事費の割賦は36ヶ月払いです」という文言が掲載されているため確認が必要です。
3年以上使用し残債がない状態で解約できれば良いのですが、3年以内に解約をすると高額な請求が発生することもあり、トラブルの原因となります。
MANOMAを契約する際に、解約時に機器の割賦代金の残債と工事費用の残債が一括請求されるということは特に注意が必要な点です。
理由5.口コミや評判が悪い
MANOMAの口コミや評判を調べてみたところ、全体的に悪いものが多いです。
通信速度が遅すぎる
https://twitter.com/Executioner2356/status/1257996200239742978?s=20
MANOMAとセットのnuro モバイル Home WiFi(M)を使っているようですが、通信速度が1Mbpsを下回っていて遅すぎるというものです。
家のWiFiが1Mbpsを下回っているので、これで快適とはとても言えません。
悪質な勧誘が行われている
【緊急!拡散希望】光契約中の高齢世帯を中心に「株式会社サポートドア」から携帯番号で悪質な勧誘が行われています。
「MANOMA」へ光コラボの事業者変更をさせられています。
”お使いのプロバダが高いのでNTTに戻すためにみなさんへ手続きしてもらってます”などと。
ご家族様は大丈夫?
— ふみよん@年間収支‐カンストな奏者㌠ (@fuminet) May 27, 2020
https://twitter.com/Spring_Shime/status/1266944972500033536?s=20
電話にてMANOMAの光コラボへ事業者変更の勧誘があったそうです。
勧誘の声は多くあり、勝手にオプションをつけられたり、不十分な説明のままに契約をしてしまった方もいるようです。
クーリングオフを使えた場合はまだ良いのですが、気づかずに親が契約をしていて、高額な残債費用に苦しんでいる声も見られました。
MANOMAに搭載されているAlexaは一部機能が使えない
SONYのMANOMAに搭載されているアレクサは、なんと
定型アクション非対応です‼️
マジか‼️— 温玉鮪丼屋 (@magurodonya) May 15, 2020
MANOMAのAlexaは定型アクションが使えないというものです。
定型アクションとは通常「アレクサ。ただいまを実行して」という必要があるものを「アレクサ。ただいま」とカスタムできる機能です。
他にも時間指定をしたりといったことができます。
Amazonカスタマーサービスへの問い合わせを行った方もおり、MANOMAのAIホームゲートウェイは定型アクションに対応していないと回答を貰ったそうです。
4.【結論】MANOMA(マノマ)がおすすめな人・おすすめではない人

結論として、MANOMAがどのような人におすすめで、どのような人におすすめではないかをここで紹介します。
MANOMA(マノマ)がおすすめな人

(出典:SONY MANOMA)
MANOMAは以下のような人におすすめです。
- 一つ一つの家電製品をそろえるなんて面倒だという人
- 一つ一つの家電製品を一括で購入するより、毎月の分割払いで済ませたい人
- 3年は絶対に利用するという人
- SONYのサービスが利用したい人
MANOMAがおすすめできない理由を多く紹介してきましたが、一つ一つの家電をそろえたり、一括購入するのが嫌だという人にはおすすめです。
MANOMAであれば全ての家電製品を一気に導入できますし、費用も分割払いなので初期導入コストは抑えられるからです。
また口コミでは勧誘などに対する悪い意見も見られましたが、SONY製品を利用することが出来るという点も見逃せません。
しかし、3年以内に解約をしてしまうと、分割払いの残額が一気に請求されてしまうことだけは頭に入れておきましょう。
\MANOMAで一括スマートホーム化/
MANOMA(マノマ)がおすすめではない人
MANOMAは以下のような人におすすめではありません。
- 導入の際の工事が面倒な人
- 分割払いではなく、一括払いで済ませたい人
- Amazonなどで、必要な機器を自分で揃えたい人
- 工事費用や解約の際の請求なく、リスクのない導入をしたい人
おすすめできない理由で紹介した通り、必要な機器を自分で揃えたい人や、工事や解約の際のリスクなどを避けたい人にはMANOMAはおすすめではありません。
上記に当てはまる人は、Amazonなどで1つずつ家電機器をそろえることをおすすめします。
スマートホームを導入するならAmazon
Amazonでは、「スマートホームはじめ方ガイド」という専用ページがあるほどスマートホーム家電が豊富です。
(出典:Amazon)
非常に豊富なラインナップですので、是非Amazonでのスマートホーム化を検討してみてください。
\一つずつ揃えるならAmazon/
インターネット回線が欲しいなら光回線を導入しよう
インターネット回線の利用がしたいのであれば、MANOMAのnuroモバイルHome WiFi(M)ではなく光回線を導入するようにしましょう。
nuroモバイルHome WiFi(M)はMANOMAと同時申込で月額料金が2,000円と一件良心的ですが、家庭で使うことが前提のMANOMAには通信速度が遅かったり、3日で10GB使用すると速度制限が設定されているため、全くおすすめできません。
ストレスなく快適なインターネット環境を整えたい場合は、光回線一択です。
光回線は利用者によっておすすめとなるサービスが異なるため、ここで覚えておきましょう。
光回線は以下の図のように選んでおけば、後悔せず契約することができるでしょう。

それぞれの光回線ごとに申し込み窓口がたくさんあり、特典の内容も変わってきます。
単純に比較することが難しいですし、全部を比較しているとややこしくなってくるので、当サイトでおすすめしている窓口を以下にまとめておきますね。
それぞれのページに飛んだら、自分の住んでいる地域が対応エリア内かどうかは必ず確認するようにしましょう。
MANOMA(マノマ)のまとめ
MANOMAについて詳しく解説してきました。
スマートホームの世界でも、有名なソニーだからと油断せず、きちんとした下調べが必要です。
MANOMAも一括導入ができるメリットなどはありますが、デメリットも少なくはないのでリスクのない導入を検討するのであればAmazonなどで一つずつ機器を導入しましょう。