「ネット検索で見つけた文章や画像を、手軽に保存したい」と思った方は多いに違いありません。
文章であればコピペでワードやエクセルに文字として保存できますが、画像や動画となると、「さて、どうやればいいのかな」と思うことでしょう。
そんな時に便利な機能がパソコン等に標準装備の「スクリーンショット」。
表示されている画面などを、そのままの状態で画像または動画ファイルとして保存できる便利な機能です。
OSも、アンドロイドを含むウインドウズ系だけでなく、iPadなどのタブレットやラップトップのMacにも付いているソフトウエアです。
保存した画像や動画は、メール添付などで送れるほか、もちろんアップロードもできます。
各キャプチャソフトについて説明画像を用いて詳しく解説しているので、これを読めばあなたも今からキャプチャの達人に早変わりです。
きっとキャプチャを試したくなることでしょう。どんどんキャプチャしてみてください。
目次
1.画面キャプチャのやり方
画面のキャプチャ(取り込み)は、以下の要領で行います。
画面キャプチャは、細かく言うとOSごと、同じOSでもバージョンごとでやり方に若干の違いがあります。任意のキーボードを押すことで、またスマホの場合は電源ボタンと音量調整ボタンの同時押しなどでキャプチャできます。
細かい説明は下記のOSごとのキャプチャ方法をご覧ください。
まずはウインドウズ10から。
1-1.Windows 10の場合
ウインドウズ系列のOSでのキャプチャは、マウスやコントロールパッドではなく、キーボードで行います。
パソコンメーカーごとにキーの配置がわずかずつ違いますが、たいてい右最上段のどこかに「PRTSC」とか「Print Screen」などと印字されたキーが配置されています。PRTSC単独のキーがあるパソコンもありますが、他の用途や機能(たとえばEND)キーとの併用として配置されています。
PRTSC単独のキーがある場合は、そのキーを押すだけで、スクリーンショットが実行され、クリップボードという情報の仮置き場に載せられます。
PRTSCがあるキーに、他の用途も印字されたキーの場合は、印字の色がメイン用途(たとえばEND)が白で、サブ的な用途となるPRTSCが灰色で2段に分けて印字されています。
PRTSCの印字が灰色の場合は、ファンクション(FN)キーとの同時使用でプリントスクリーンを実行します。
たいていは、キーボードの最下段左に「FN」キーがあり、PRTSCの印字色とFNの印字色は同じで、ここでは灰色になっているはずです。
ちなみにENDキーは、文字入力時にカーソルを行末へ動かしたり、ウェブでスクロールしたページを一番下まで進める時に使います。
1-1A.ウインドウズ10でのキャプチャの実際
それでは、実際にキーを使って画面キャプチャをやってみましょう。
PRTSCキー単独の場合は、押すだけでスクリーンショット完了です。
FNキーを使う場合は、まずFNキーを押しながら、PRTSCキーを押します。
どちらの操作でも、上述したように、クリップボードという仮置き場に載せられます。
次いで、クリップボードに載っているはずの画像を、画像ソフトに貼り付けることで、取り込み画像、いわゆるキャプチャ画像として使用できるようになります。
1-1B.ペイント3Dのソフトウエアをまず起動
ここでは、ウィンドウズに標準装備されてきた「ペイント」ソフトを起動します。
ウインドウズ10の場合、「ペイント3D」という名前のソフトです。
パソコン画面左下のウインドウマークをワンクリックすると、アプリケーション(ソフトウエア)一覧が表示されますので、マウスでスクロールしながらペイント3Dを選びます(下図参照)。

起動画面は以下のようになります。

続いて「新しいプロジェクトの作成」という文字が表れ、文字右側に起動中を示す表示であるドットが丸く回転するのが分かります。

開ききったら一旦最小化します。
1-1C.ペイント3D起動後、一旦最小化しキャプチャを実行
続いて、いよいよ画面のキャプチャを行います。
ここでは、ウインドウズ10の以下のような初期画面をキャプチャしてみます。
PRTSCの単独キーか、FNキーを押しつつ、PRTSCキーを押します。

1-1D.最大化
各キーを押すことで、前述したようにクリップボードという仮置き場にデータが載った状態になります。
次いで、ペイント3Dのアイコンをクリックして最大化させます。
最大化したペイント3Dの右上部に並んでいる「貼り付け」をクリックします。
すると、クリップボードのデータがペイント3Dに表示されます(下図参照)。

1-1E.保存
続いて、ペイント3D上に表示されたウインドウズ10のキャプチャ画像を任意の場所に保存します。
保存はペイント3D画面の左上にある「メニュー」をクリックします。
すると下図のような画面になるので、左側に並んだ指示のうち、真ん中ほどにある「名前を付けて保存」をクリックします。
「名前を付けて保存」をクリックした後の画面です。

ここから「画像」をクリックしたのが、続く下記の画面です。


保存先やファイルの種類、ファイル名を聞いてきますので、任意の場所、ここではデスクトップ、2D – pngファイルを選び「キャプチャ」という保存名にして、クリックすれば、保存完了です。
1-1F.キャプチャの使用方法
保存されたファイルはデスクトップに表示されているので、メールなどに添付して送ることができるのです。
なお、ここでは画像ソフトのペイント3Dを、希望のキャプチャをする前に開いていますが、キャプチャ後に開いても問題なく取り込めます。
ペイント3Dを先に起動しておいたのは、キャプチャ後に起動すると、起動に時間がかかった場合、ペイント3Dが開くのを待てずに他の作業を始めてしまい、キャプチャしたことを忘れたりします。
また文字などをコピーしてクリップボードに載せたりすると、せっかくキャプチャした画像が上書きされてしまうことがあるので、キャプチャ後、すぐにペイント3D上に貼り付けられるよう、先に開くという手順で説明しました。
ウインドウズ10での画像キャプチャの説明は以上です。
1-2.Macでのキャプチャ方法は?
続いてMacでのキャプチャ方法を説明します。
MacのOSにも、ウインドウズと同じように、画像キャプチャソフトが装備されています。基本的な流れはウインドウズ10とほとんど同じです。
キーボードを使ったキャプチャになりますので、それぞれの使い方を説明します。
①デスクトップの全画面のキャプチャ方法
表示されているデスクトップ画面全体をキャプチャするには「shift」「command」「3」の3つのキーを同時に押します。この場合はクリップボードに保存されます。

また「shift」「command」の2つのキーを先に押して「3」キーを押すと、デスクトップにpngファイルとして保存されます。
②1つのウインドウだけをキャプチャする方法
いくつか開いているウインドウのうちの1つだけをキャプチャしたい時は、「shift」「command」「4」の3つのキーを同時に押します。
すると、マウスのカーソルが十字に変わります。
十字に変われば、押している3つのキーから指を離しても大丈夫です。
ここで「Space」キーを押すと十字がカメラのアイコンに変わるので、キャプチャしたいウインドウをクリックします。
クリックしたウインドウがキャプチャされ、デスクトップにpngファイルで保存されます。
クリップボードに保存したい時は、4つのキーを同時に押して、十字からカメラアイコンに変わったカーソルでクリックすれば、OKです。

③デスクトップ画面の任意の範囲をキャプチャする方法
1つのウインドウだけをキャプチャする方法と同様のキー「shift」「command」「4」の3つのキーを同時に押します。
変わったマウスのカーソルをキャプチャしたいエリアの左上から右下に矩形にドラッグすれば取り込めます。データはデスクトップにpngで保存されます。
同様に、クリップボードに保存する場合は、上記の3つのキーに加え、「ctrl(コントロール」キーの4つを同時に押します。
あとは、十字になったカーソルを左上から右下へ矩形にドラッグすれば、クリップボードに保存されます。
④キャプチャ範囲の微調整のやり方
任意の範囲のキャプチャは、慣れないとなかなかうまく選択できないものです。
そこで、別のキーの登場です。
キャプチャ範囲の選択を終えていない状態のまま、「Space」や「Shift」「Option」などのうち、1つのキーを押し続けます。
すると、選択範囲の移動や、高さ、幅、サイズ変更などができるのです。
例えば、「Space」キーだと、点線で示された選択範囲を移動できます。
文字で説明すると難しそうですが、実際にマウスとキーを使って行えば容易に理解できます。
その他の微調整キーについては、ここでは触れませんが、Macユーザーの方はぜひお試しください。
1-3.iPhoneでのキャプチャは?

iPhoneでのキャプチャは、とてもシンプルなので、ご存じの方も多いに違いありません。
電源ボタンとホームボタンを押すと「カシャ!」という音がして、画面が明滅したらキャプチャ成功です。画像は写真アプリ内に保存されているはずです。
1-4.Androidなら、こうキャプチャ!

Androidでのキャプチャは、電源ボタンと音量下げボタンの同時押しでキャプチャできます。
ただし、メーカーや機種によってボタンの位置が違っていたり、押し方が同時でなく、少しずれたりするとキャプチャできない場合もあるので、うまくいかない時は慌てずに数回試してみましょう。
キャプチャ画像は、スクリーンショットとしてフォルダに保存されています。
2.画面キャプチャソフトウェア
以上、説明したように、パソコン等を使っての画面キャプチャのやり方が、おおよそ飲み込めたかと思います。ここからは、その他の便利なキャプチャツールを紹介していきます。
2-1.スニッピングツール
これは、ウインドウズ7以降のOSに標準装備されているキャプチャソフトですが、ご存じない方もいるのではないでしょうか。
ウインドウズ10での起動方法はじめ、使い方を簡単に説明します。
①左下のウインドウズマークをクリックして、スタートメニュー→Windowsアクセサリ→Snipping Toolの順でクリックしていき、最後にSnipping Toolをクリックすれば、起動します。
②開いた画面は以下のようになります。

③使い方は、上記のキャプチャ画面にもあるように、「モード(M)」ボタンをクリックするか、「新規作成」ボタンをクリックすると、パソコン画面が半透明になります。ここでマウスポインタを動かすことで、任意の切り取り(Snipping=スニッピング)ができるのです。
④モードのクリックで以下の4つが表れます(下の画像参照)。

- 最初の「自由形式の領域切り取り(F)」は、ハサミのアイコンが出てきます。マウスを使って動かした部分が、切り取れてキャプチャされます。
- 次の「四角形の領域切り取り(R)」は、マウスで任意の四角を作成する形で動かすと、四角く切り取った部分がキャプチャされます。
- 3番目の「ウィンドウの領域切り取り(W)」は、「キャプチャするウインドウを選択してください」との表示が出ますので、希望するウインドウにカーソルを持っていき、クリックすれば、キャプチャされます。
- 最後の「全画面の領域切り取り(S)」は、デスクトップ全体をキャプチャすることができます。
⑤モードボタンの右にある「遅延(D)」ボタンは便利なツールで、待ち時間なしのほか、1~5秒の間から選べるタイマーが付いており、選んだ秒の時にハサミツールが表れますので、そこで選択して切り取るというツールです。
この機能なら、マウスを載せた時に現れる説明などもキャプチャできます。
取り込みたい説明などが出てくるタイミングを見計らって、マウスを持って行き切り取り、保存することができます。
⑥最後の「オプション(O)」は、選択した部分を、たとえば「常に切り取り領域をクリップボードにコピーする」といった動作を指定してキャプチャすることができます。
また、キャプチャの際にマウスを動かすと切り取る線が表示されますが、この線の色も、標準の「赤」以外にも黒や緑、青、白など15色から選べるようになっています。
以上、簡単ながらSnipping Toolについて説明しました。
こんな機能がウインドウズにあったのか、と思われた方、ぜひ使ってみてください。最初は使い方を飲み込めずに何度も繰り返すことになるでしょうが、コツが分かればスクリーンショットよりも便利な機能として手放せなくなるに違いありません。
2-2.WinShot
このソフトの大きな特徴は、マウスのカーソルを含めて、任意の画面をキャプチャし画像ファイルとして保存できることです。
キャプチャできる範囲は、画面全体、アクティブウインドウのほか、指定範囲だけを取り込める「矩形範囲指定」、さらに画面上の特定パーツだけを取り込める「コントロール/クライアント」になります。
このほか、キャプチャした画像のリサイズ、減色、ネガポジ反転、白黒入れ替え、グレースケール化、セピア化、ミラー表示、フリップ(反転)などの処理ができます。
さらに、、「Shiftキー」や「Altキー」など、3つのキーを組み合わせて操作することで任意の動作を実行できるホットキー機能があるので、マウスと組み合わせて使うことができます。
キャプチャー画像はGIF、JPG、BMPで保存可能です。
2-3.Gyazo

このソフトは、キャプチャ情報をリンクとして貼り付けて、SNSやチャットなどで共有して使えるのが大きな特徴です。
使い方は簡単。
ダウンロードしたソフトを起動し、キャプチャしたいエリアを選択します。
選択したエリアが画像としてアップロードされ、リンクがコピーされます。
コピーされたリンクを、任意に貼り付けることで、共有できるのです。
また、キャプチャ画像はすべて保存され、閲覧に加え、キーワードでの検索もできるので、使いたい画像をすぐに取り出せます。
ウインドウズだけでなく、Mac版もあり、さらに動画もキャプチャしてアップロードして共有できる便利なソフトです。
2-4.ウインドウズ10だけの、おすすめ機能
2018年10月のアップデート(バージョン1809以降)で、いくつかのキーを同時に押すことで、マウスで画面をドラッグすれば任意の範囲をキャプチャできる機能が追加されました。
押すべきキーは「Win」 +「Shift」 +「S」の3つで、押したあとに画面が半透明になりますので、マウスでドラッグすればクリップボードにコピーされます。
2-5.ワードやエクセルをキャプチャしたいなら
以上、紹介してきた各キャプチャソフトの便利な使い方を紹介しましょう。
ワードやエクセルは、PDFに保存することでメール添付して送ることができますね。そうした作業に加え、ワードやエクセルをキャプチャして作成した文書などを、メール添付で送ることができるのがキャプチャなのです。
自分のパソコン内などに保存もされるので、間違って消してしまわない限り残りますし、エクセルやワードのキャプチャならオリジナルが残っているので、変更も可能です。便利な機能なので、すぐに実行してみてはいかがでしょうか。
3.動画キャプチャソフトウェア(使用方法説明)
キャプチャについて、これまでの説明で理解できたことと思います。
しかし、キャプチャしたのは、すべて静止画です。
ここからは、動画のキャプチャについて説明します。
静止画とは違って、OSに標準装備、というわけにはいきませんので、無料・有料を問わず、ダウンロードして使用することになります。
また、動画再生ができる機能のあるOSでないと見られません。
おすすめの動画キャプチャソフトの使い方を簡単に説明します。
3-1.Bandicam
「画面録画モード」「ゲーム録画モード」「デバイス録画モード」の3つの録画モードを持つ有料の動画キャプチャソフトです。
使い方を簡単に説明します。
①まず、画面録画モード。
デスクトップの一部を動画として保存する機能で、ソフトウエアを起動後「画面録画モード(指定した領域)」ボタンを押します。
するとキャプチャ領域を指定するウインドウが表れるので、動画保存したいエリアへマウスで動かして「キャプチャ開始/中止」ボタンを押せば、ウインドウ内エリアが動画として記録されます。
また、フルスクリーンモードへ切り替えると、デスクトップ全体を記録できます。
②次の「ゲーム録画モード」は、まず「ゲーム」ボタンを押して、OpenGL/DirectXアプリを選択します。
このあと、ツールバーに目的のアプリケーション名が表示されれば準備完了。
「キャプチャー開始/中止」ボタンを押すと、動画がキャプチャーされます。
③最後の「デバイス録画モード」は、パソコンと接続されたWebカメラやキャプチャーボード、テレビチューナー、ゲーム機といったデバイスの映像を取り込むためのモードです。
HDMI対応キャプチャーデバイスを使ってiPhoneやAndroidの画面を録画します。
このほか、静止画のキャプチャもできます。
3-2.GOM Cam
こちらも有料の動画キャプチャソフトです。画面、ウェブカメラ、ゲームの3つを動画としてキャプチャできます。
ソフト起動後、左端にある上記の3つのボタンから選んで録画できます。
①「画面」は、ボタンを押すとウインドウが開くので、デスクトップの任意の範囲を指定し、左上の録画ボタンを押すだけです。
また、録画中に鉛筆ボタンを押すと、画面に描画もできます。
②「ウェブカメラ」は、USBなどでつなげたウェブカメラの映像を録画します。
こちらもデバイスなどと接続されていれば、再生中の動画を録画します。
③「ゲーム」は、パソコン上で開いているゲーム映像を、ゲームボタンを押して録画します。
3-3.ShowMore
このソフトは、オンラインで起動ツールをダウンロードしてから録画するソフトです。
提供しているサイトへアクセスし、ダウンロードしたあとに「録画開始」ボタンを押すとソフトウエアが起動します。
開いたソフトの中央にある四方矢印アイコンでサイズ調整などを行います。
動画キャプチャは、赤の二重丸ボタンを押すと3秒のカウントダウンがスタート、ゼロになると録画が開始されます。
パソコンの画面上での作業などを録画できるので、チュートリアルに便利です。
3-4.動画を使った指示や説明をしたいなら、ShowMoreがおすすめ
ShowMoreソフトを使って、ソフトウエアを開きながら、使用方法の説明動画を作成することができるので便利です。
もちろんアップロードもできますし、URLの共有で指示したい内容を相手に伝えることができます。
まとめ
「パソコンなどの画面をキャプチャしたけど、やり方が分からない」「一度試しただけでキャプチャの使い方を忘れてしまった」というような方には、便利だったのではないでしょうか?
一口に「キャプチャ」といっても、OSやソフトウエアでやり方が違うので面倒くさそうですが、一度覚えてしまえば、これほど便利なツールはありません。
「百聞は一見にしかず」ではないですが、画像を示しながらの説明で理解していただけたかと思います。
簡単なキーボード操作で画面キャプチャは可能ですので、これを取り込みたい、と思ったら、ぜひ使ってみてくださいね。
コメントを残す