「500Kbpsってどのくらいの回線速度?」「500Kbpsだと遅すぎて何もできないの?」500Kbpsについてそんな疑問をもっていませんか。
回線速度における500Kbpsとは「1秒間に500KBitのデータを送受信することができる」という意味になります。
一般的に快適な回線速度は10Mbps〜30Mbpsと言われていますので、500Kbpsあればインターネットを楽しむことはできます。
この記事では、500Kbpsの回線速度が表す意味、利用シーン別の使い勝手、回線速度が遅くなってしまった際の対応方法も紹介しています。
500Kbpsの回線速度が自分にとって許容範囲か判断できるようになりますよ。
目次
500Kbpsはどのくらいの速度?

500Kbpsは決して速い回線速度とは言えません。この記事を読んでいるあなたは、500Kbpsがどのくらい遅いのか、500Kbps回線の使い勝手について気になっていると思います。
500Kbpsという回線速度や使い勝手について十分に理解するために、まずは500Kbpsの単位の意味や回線速度の基本的な知識について解説します。
そもそも500Kbpsとは
インターネットの回線速度は「bps(ビーピーエス)」という単位で表され、数字が大きくなった際は「K(キロ)」「M(メガ)」「G(ギガ)」といった文字が頭に追加されます。
- Kbps=1,000bps
- Mbps=1,000,000bps=1,000Kbps
- Gbps=1,000,000,000bps=1,000Mbps
「bps」は1秒間に何bit(ビット)のデータを転送できるかを表したもので、500Kbpsは「1秒間に500KBitのデータを送受信することができる」という意味になります。
回線速度の「上り」と「下り」
「上り○○Mbps」「下り○○Mbps」という表記を目にしたことはありませんか。
「上り」とは自分のデータをインターネット上にアップロードすることで、「下り」とはインターネット上にあるデータをダウンロードすることを言います。
「上り」の具体例
- SNSへの投稿
- メールやラインの送信
「下り」の具体例
- アプリのダウンロード
- Webサイトの閲覧
- 動画や音楽の視聴
頻繁にSNSで投稿するような人は「上り」の回線速度も気にする必要があります。しかし、一般的なユーザーがインターネットを利用するうえでは、「下り」のほうが重要となります。
回線速度を測ってみる
自分の回線がどのくらいの速度か気になる人は、実際に測定してみましょう。回線速度の測定はブラウザから簡単にできます。
回線速度の測定手順
- インターネット回線スピードテストを開く
- WiFiの回線速度を測定したい場合はWiFiにつないだ状態で「測定開始ボタン」を押す
- モバイル回線の回線速度を測定したい場合はモバイル回線につないだ状態で「測定開始ボタン」を押す

DOWNLOADが下りの回線速度、UPLOADが上りの回線速度を表しています。
インターネット回線スピードテストなら素早く簡単に回線速度を測定することができます。
回線速度が500Kbpsになってしまうとき
500Kbpsは回線速度としては速いとは言えません。どのようなときに回線速度が500Kbpsになってしまうのでしょうか。
考えられるのは以下のようなときです。
- もともと500Kbps使い放題プランを利用している
- 回線が混雑している
- 電波が届きにくい場所にいる
500Kbps使い放題プランはUQモバイルやmineoが提供しています。2つのプランは上下500Kbpsの回線速度で使い放題プランが利用できます。どんなに使ってもこれ以上遅くなることはなく、料金も格安です。
しかし、これらのプランでの速度速度はあくまで最大値で、実際の回線速度は500Kbpsより遅くなることがほとんどです。
UQモバイルなどの低速プランについては以下の記事で詳しく解説しています。
500Kbpsと128Kbps、1Mbpsとの違い

回線事業者によっては速度制限がかかると128Kbps、1Mbpsになることがあります。
500Kbpsは128Kbpsより速く、1Mbpsより遅いというのは数字をみれば分かると思いますが、体感的にどのくらい違うかはイメージが湧きづらいのではないでしょうか。
128Kbpsと500Kbps、1Mbpsの回線速度の差を、データのダウンロードに掛かる時間を例に説明していきます。
ダウンロード時間で比較
Twitterのモバイルアプリをダウンロードする時間を128Kbpsと500Kbps、1Mbpsで比較してみましょう。
Twitterのモバイルアプリのダウンロードサイズは167メガバイト(MB)です。
「1B=8bit」で回線速度はバイト/秒のように表されます。これを踏まえると、Twitterのモバイルアプリのダウンロード時間は下記のとおりです。
- 128Kbps:167,000キロバイト÷16キロバイト/秒(=128Kbps)=2時間53分57.5秒
- 500Kbps:167,000キロバイト÷62.5キロバイト/秒(=500Kbps)=44分32秒
- 1Mbps:167,000キロバイト÷125キロバイト/秒(=1Mbps)=22分16秒
Twitterのモバイルアプリをダウンロードするのに、128kbpsだと2時間以上かかるのに対し、500Kbpsだと44分ほどでダウンロードできます。1Mbpsなら22分でダウンロードできますね。
3つの回線速度が大きく異なることがみてとれます。
128kbpsと1Mbpsについてはそれぞれ詳しい解説をしていますので、ぜひ参考にしてみてください。
【利用シーン別】500Kbpsの使用感

冒頭でも述べましたが、快適にインターネットを使える回線速度は10Mbps〜30Mbpsと言われています。500Kbpsは10Mbpsの20分の1程度の大きさなので、数字だけみると「不便なのでは」と不安になるでしょう。
ここでは、SNSや動画鑑賞など利用シーン別に500kbpsの使い勝手を検証していきます。
500Kbpsで何ができて何ができないのか気になる方は参考にしてみてください。
メールやLINE
メールやLINEでの文章のやりとりは問題なくできます。
文字のデータ容量は、半角文字の場合は1文字あたり1バイト、全角文字の場合は1文字あたり2バイトです。
1000文字のメールを書いた場合、データ容量は1キロバイト~2キロバイト。500Kbps(62.5キロバイト/秒)なら0.04秒以下で送ることができます。
画像や動画のダウンロード・アップロード
文字だけのやりとりは問題なくできそうですが、画像や動画の送受信は不便です。
この記事に掲載されている画像が1枚あたり大体500~600キロバイトなので、500Kbps(62.5キロバイト/秒)なら送受信に約10秒かかります。
動画の場合、画質や動きの多さによりますが、10分の動画(150メガバイト)で送受信に最低で40分かかります。
500Kbpsだと画像や動画はスムーズにやりとりするのが難しく、人によってはストレスを感じるでしょう。
音声通話やビデオ通話
音声通話は問題なく利用できますが、ビデオ通話は映像が途切れたりカクカクしたりします。
通話時間 | データ通信量(メガバイト) |
---|---|
LINE音声通話:1分 | 0.3 |
LINEビデオ通話:1分 | 5.1 |
Zoom音声通話:1分 | 1.0 |
Zoomビデオ通話:1分 | 10 |
出典:LINEで通話すると、ギガ数はどれくらいかかる?|LINEMO/Zoom会議を1時間行った場合のデータ通信量|NECネッツアイ
上の表はLINE、Zoomの1分の通話に必要とされるデータ通信量です。
500Kbpsは62.5キロバイト/秒なので、1分あたり3,750キロバイト=3.75メガバイトのデータを送受信できます。
LINE、Zoom音声通話は3.75メガバイト/分より小さいデータ通信量なので快適に利用できるでしょう。LINE、Zoomのビデオ通話は3.75メガバイト/分より大きなデータ通信量を必要とするため、映像が途切れたりカクカクしたりということが起こり得ます。
TwitterやInstagramなどのSNS
Twitterを閲覧するのは問題ありませんが、Instagramなどの画像や動画がメインのSNSでは、表示に時間がかかってしまいます。
下記はTwitter上の口コミです。
おおう
mineoパケット放題Plus
お昼時
バースト効かず
500kbpsだ😆
ラジコとyoutube低画質イケるぞ
SNSはInstagramがキツイがTwitterならなんとか😆— momo2000 (@itj57fhhhgt) July 29, 2021
僕は基本節約モードのパケホ(500kbps)で運用してて、実は困ることがあまりなかったりします!
YouTubeは360pならスムーズに見れるし、主要SNSもあまり遅く感じなかったりします(インスタの画像や動画取得はちょい待ちますけど😂)。
島在住だとやっぱりドコモ回線がいいから、mineo維持かもです!— 小宮 大輔 / Webと釣りと音楽の対馬人 (@daisuke1120) January 27, 2021
口コミからも500KbpsではInstagramの閲覧に時間がかかることがわかります。
インターネット検索
500Kbpsでwebサイトを閲覧すると、人によっては少し遅く感じるでしょう。
webサイト1ページのデータ通信量が約300キロバイトなので、500Kbps(62.5キロバイト/秒)で読み込むと5秒ほどかかります。
500kbpsだとテキストサイト見る分には問題ないけど動画は画質下げても厳しいレベル。
毎月使用しているのは20〜30GB程度なので、今後はメイン回線のワイモバイルで20GBプランを利用しつつサブ回線でahamoまたはpovoの20GBを併用して容量を補完しようかなと。MNO回線の品質ならテザリングに耐えうるし。— takacci_mobilefreak (@takacci0714) January 20, 2021
テキスト主体のサイトであれば問題なく閲覧できるようです。ネットサーフィンをするぶんには500Kbpsでも大丈夫だと言えます。
音楽ストリーミング
SpotifyやLINE music、Apple Musicなどの音楽ストリーミングサービスは音質を選択することができます。低・中音質であれば500Kbpsでも問題なく利用できます。
1曲の通信量(5分・低音質) | 1曲の通信量(5分・中音質) | |
---|---|---|
Spotify | 約1メガバイト | 約4メガバイト |
LINE music | 約2.4メガバイト | 約7.2メガバイト |
Apple Music | – | 約5メガバイト |
出典:Spotify・AWA・LINE MUSICなどの音楽アプリの通信量は?|LINE MOBILE/データ通信量を使わずに、iPhone で Apple Music の音楽を思い存分楽しもう!|NoteBurner
500Kbpsは62.5キロバイト/秒なので、5分あたり18,750キロバイト=18.75メガバイトのデータを送受信できます。
低音質、中音質の音楽をストリーミング視聴するには500Kbpsでも十分と言えそうです。
動画鑑賞
youtubeの場合、高画質での視聴はカクカクしてしまいますが、標準画質または低画質にすれば視聴できそうです。
画質 | データ通信量(5分・メガバイト) |
---|---|
144p(低画質) | 10 |
360p(標準画質) | 27 |
720p(高画質) | 88 |
出典:YouTubeのデータ通信量を画質別で比較|LINE MOBILE
上記の表は5分間の動画が消費するデータ通信量です。
500Kbpsは62.5キロバイト/秒なので、5分あたり18,750キロバイト=18.75メガバイトのデータを送受信できます。
標準画質までなら快適に動画を視聴できそうです。
ゲーム
アプリによるので一概には言えませんが、500Kbpsだとゲームアプリの利用は難しそうです。
UQモバイルにMNPして数日経つけど、節約モードの300Kbpsでも外でSNS眺めたり大して通信量無いゲーム遊ぶ程度は普通にできるし、高速モードへの切替もウィジェットからワンタップだしで正直何もストレスを感じない…。これで月の通信費今までより遥かに安くなるとかほんまあほくさ…。
— ナオプーナ (@na_op_oo_na) July 8, 2018
FGOにログインすら出来ないUQモバイルの低速データsimはヤバい。
Wi-Fi環境がないとゲームアプリにログインできなくなるので、このsimの購入を考えている人でゲームを主にやりたいと考えている人は契約しない方がいい。
使い放題でも繋がらないなら無駄。
月末にUQかYモバ音声に変えます。#UQmobile— kuro (@kuro0102) March 26, 2020
動きの少ないゲームは問題なく利用できそうですが、オンラインゲームのように読み込みに時間を要するゲームもあり、どのゲームも快適に利用できるかは試してみないと分かりません。
スマートフォンでゲームをよくするのであれば、別のインターネット回線に乗り換えたほうがよいでしょう。
回線速度が遅くなったときの対処法

ここまで500Kbpsの回線速度が表す意味や使い勝手について紹介してきました。
500Kbpsは決して速い回線速度ではありませんが、全く使えないということはなさそうです。
しかし、何らかの理由で回線速度が遅くなってしまったとき、何とか速くしたいと考える人もいると思います。
ここでは回線速度を改善するための方法を紹介します。
デバイスの再起動をする
デバイスを再起動させることによって回線速度が一時的に速くなる可能性があります。
これは、デバイスの再起動によってアプリなどが一旦すべて閉じられたり、キャッシュが削除されたりするためです。
開いているアプリを終了・削除する
アプリを開いたままにしている場合、使っていない間もアプリが動作していることがあります。開いたままのアプリを完全に終了することで、回線速度が改善する可能性があります。
iPhone、Androidでアプリを閉じる方法をそれぞれ紹介します。
- 画面下から上へ向かってスワイプする
- 開いたままのアプリの画像が表示されるので上へスワイプする
- 画面下から上方向に向けて少しスワイプしたままの状態にする
- 開いたままのアプリの画像が表示されるので上へスワイプする
※機種によっては画面下部のナビゲーションバーのボタンを押すことでアプリの画像が表示される
再起動もアプリの終了もすぐにできる方法なので回線速度が気になる人は、ぜひ試してみてください。
追加オプションでデータ量を増やす
通信制限を受けていると、再起動やアプリの終了だけでは回線速度が十分に改善されないかもしれません。
通信制限を解除しない限り回線速度は改善されないので、通信制限が解除されるのを待つか、データ容量を追加で購入するしかありません。
メールなどで通信制限のお知らせや、データ容量購入の案内が来ていることがあるので確認してみましょう。
格安SIMやWiMAXを契約する
通信制限や今の回線速度が気になる場合、インターネット使い放題の格安SIMやWiMAXを契約するのも1つの手です。
通信制限を気にせず、快適にインターネットを使いたい人はWiMAXを選ぶとよいでしょう。
WiMAXはUQコミュニケーションズが提供しているポケットWiFiのことで、配線や工事の必要もなく、最短で申し込んだ次の日からポケットWiFiを利用できます。
なかでも、GMOとくとくBBは安く契約できるので気になる人は検討してみてください。
\GMOとくとくBBをチェックする/
GMOとくとくBBについては以下の記事でも詳しく解説しています。
500Kbpsの速度でもインターネット利用できる

500Kbpsがどの程度の速度なのかや、500Kbpsでできること、できないことについて解説しました。500Kbpsはインターネット検索やSNSをするぶんには問題なさそうですが、「遅い」と感じることもありそうです。
スマートフォンでゲームや動画をあまり利用せず、500Kbpsでも十分だと感じる人はUQモバイルの無制限プランがあります。格安SIM業者が提供する数少ない無制限プランの一つで上下最大500Kbpsでインターネットが使い放題になります。
通信制限や今の回線速度が気になる場合は、通信制限のないWiMAXがおすすめです。GMOとくとくBBは安く契約できるので気になる人は検討してみてください。