300Kbpsは何の単位でどれくらいの速さなのかなどと、疑問に思ったことはありませんか。
300Kbpsとは、キロビット・パーセカンドと読み、通信速度を表しています。1秒間に300キロビットのデータを送れるということです。
おもに、通信制限がかかったときに300Kbpsになります。
この記事では、300Kbpsとはどれくらいの速度なのか、また、何ができて何ができないのかを解説しています。1Mbpsとの違いも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
300Kbpsの速度がどういうものなのかを知ることで、通信速度についての知識を得られ、格安SIMや料金プランを検討する指標になります。
なお、速度制限時でも300Kbpsの速度が出る回線を希望する人は、UO mobileをぜひチェックしてみてください。
目次
300Kbpsはどれくらいの速度?

Kbpsは、キロビット・パーセカンドと読み、通信速度を表す単位です。
そして300Kbpsとは、LINEやSkype、音楽視聴などを快適に使える速度だと言えます。音声通話や音楽視聴の音声データ、LINEのテキストデータなどは、データ量が少ないからです。
では、具体的にどれくらいの速さで、どのくらいのデータ量を示しているのでしょうか。
ここでは、300Kbpsについて以下の順に説明していきます。
- 300Kbpsとは
- 回線速度の「上り」「下り」とは
- 300Kbpsになるのはどのようなとき?
300Kbpsとは
300Kbpsとは、1秒間に300キロビットのデータを送れるという意味で、ビット数が大きいほどデータ量が多いということです。
そして、データ量が多いほど速く、データ量が少ないと、その分通信速度は遅くなります。
300Kbpsを耳馴染みのある単位に直すと、37.5KB(キロバイト)になり、1秒間にこれだけの量を送受信できることを意味しています。
一般的には、テキストファイルの半角文字は1文字1B(バイト)、全角文字は1文字2Bと言われています。
たとえば、半角1,000文字のテキストデータ量は1KB、全角1,000文字の場合は2KBということです。
また、音楽視聴にかかるデータ量はアプリや音質にもよりますが、128Kbpsや160Kbpsとなっており、8で割ると変換できるので16KBと20KBということになります。
つまり、通信速度が300Kbpsの場合でも、テキストや音声データを快適に使えると言えますね。
回線速度の「上り」「下り」とは
格安SIMやキャリア会社のホームページでよく見かける「上り」「下り」とは、回線の通信方向を表しています。
「上り」とは、携帯電話・スマートフォン、パソコンなどの端末から、インターネット上にデータを送信することです。アップロード(上る)する、とよく言いますね。
また「下り」とはその逆で、端末にデータを受信することを言います。ダウンロード(下る)も普段からよく使いますね。
インターネットを使うにあたっては、動画視聴やSNSなどダウンロードするほうが多いため、下り速度が重要です。しかし、動画配信や画像を投稿する場合は、上り速度も重視するとよいでしょう。
300Kbpsになるのはどのようなとき?
テキストや音声データが快適に使える300Kbpsですが、どのようなときに300Kbpsになるのか気になりますよね。
結論を言うと、月間の決められたデータ容量を使い切り、通信速度が制限されたときに300Kbpsになります。
ただし、制限されたときの通信速度は300Kbpsとは限らず、キャリア会社やプランによって違ってきます。
格安SIMの業者で通信制限されたときの最大通信速度を以下にまとめました。
キャリア名または格安SIM業者 | 通信速度 |
UQ mobile | 300Kbps※1 |
楽天モバイル | 1Mbps(海外では128Kbps) |
Y!mobile | 300Kbps※2 |
y.u mobile | 128Kbps |
mineo | 200Kbps |
出典:UQ mobile/楽天モバイル/Y!mobile/y.u mobile /mineo
※1 「くりこしプランS +5G」は最大300kbps、「くりこしプランM +5G」「くりこしプランL +5G」は最大1Mbps
※2 シンプルS、スマホベーシックプランSは送受信時最大300Kbps、シンプルM/L、スマホベーシックプランM/Rは最大1Mbps、その他の料金プランは最大128Kbps
通信制限されたときに300Kbpsや1Mbpsになりますが、300Kbpsあれば快適に通信できると言えます。
また、容量を使い切っていないのに300Kbpsになる場合は、通信状況が悪い可能性がありますよ。
300Kbpsでできること6つ

ここまで、300Kbpsについて説明してきました。
上記で述べたように、テキストや音声データの送受信は快適におこなえます。では、それ以外に、300Kbpsという回線速度でなにができるのでしょうか。
300Kbpsでできることは、以下の6つです。
- LINEやSkypeなどの音声通話
- テキスト中心のメールやSNS
- 地図アプリの検索
- 音楽ストリーミング
- 低画質でのYouTube視聴
それぞれ説明していきます。
1.LINEやSkypeなどの音声通話
音声データはデータ容量が少ないため、LINEやSkypeなどの音声通話は300Kbpsでも問題なく使えると言えます。
ただし、音声ではなくビデオ通話の場合はデータ量が多いため、300Kbpsですと遅延が発生する可能性があります。
また、テレワークでSkypeやZoomを使っている人もいるかもしれませんが、300Kbpsの場合、画質が悪くなったり、途中で途切れてしまったりする可能性があるので注意が必要です。
音声のみでやりとりする場合は、300Kbpsでも十分と言えます。
2.テキスト中心のメールやSNS
音声データと同じようにテキストデータもデータ量が少ないため、300Kbpsでもストレスなく利用できます。
たとえば、テキスト中心のニュースサイトやTwitterの閲覧、メール送受信などです。
ただし、画像や動画が多いInstagramやTwitterは、読み込みに時間がかかる場合があります。
いずれもテキスト中心の場合に限りますので、注意しましょう。
3.地図アプリの検索
地図アプリの検索についても、300Kbpsで十分に力を発揮できます。
また、目的地までのナビや位置情報などもスムーズに動作しますよ。
ただし、地図の拡大や縮小については、データ量が多いため読み込みに時間がかかってしまいます。周辺情報を検索する場合は、注意しましょう。
4.音楽ストリーミング
SpotifyやLINE musicといった音楽ストリーミングサービスも、300Kbpsでも問題ありません。
ただし、サービスによって差があり、音質によってはダウンロードに時間がかかる場合があります。音質にこだわっている人にとっては不便に感じるでしょう。
また、スマートフォンやパソコンでラジオが無料で聴ける「radiko」も使えます。
5.低画質でのYouTube視聴
YouTubeの視聴に関しては、低画質であれば動作する分には問題ありません。
ただし、低画質144pはかなり荒く文字が読めないこともあり、低画質240pでも少しぼやけている印象でしょう。
360pや480pといった画質でやっと標準画質と言えるため、300Kbpsでは厳しいと言えます。
画質を気にせず流し聞きする分にはストレスはないですが、高画質の視聴や配信には不向きです。
このように、300Kbpsという通信速度はテキストデータや音声データが中心の場合に限り、快適に動作すると言えますね。
300Kbpsでできないこと4つ

ここまで、300kbpsでできることについて解説してきました。
一方で、300kbpsでは、なにができないのでしょうか。
300kbpsの速度でできないことは、以下の4つです。
- 画像や動画などの送受信
- 画像や動画が多いサイトやSNS
- 高画質の動画視聴
- オンラインゲームのプレイ
それぞれについて説明していきます。
1.画像や動画などの送受信
テキストや音声のみの場合はデータ量が少ないため時間はかかりませんが、これらに画像や動画が追加されると、300Kbpsでは対応できません。
送受信に膨大な時間がかかってしまい、エラーが発生する可能性もあるからです。
データ容量に余裕があるときは問題ありませんが、通信制限時は送受信をしないのが得策と言えます。
2.画像や動画が多いサイトやSNS
画像や動画が多いサイトやSNSも、300Kbpsの場合、読み込みにかなりの時間を要します。
とくに、InstagramやFacebookですが、Twitterにも画像や動画があるため、これらは1ページ表示するにもストレスを感じるでしょう。
SNSをたくさん使う人はデータ容量無制限プランや、制限されても最大1Mbpsの速度が出るプランを選ぶとよいです。
3.高画質の動画視聴
YouTubeの低画質144pや240pは、画質は荒いものの300Kbpsでも耐えうるレベルです。しかし、高画質780pや1080pは、読み込みに時間がかかるため難しいと言えます。
標準画質360pや480pでも頻繁に途切れるため、300Kbpsで高画質は諦めたほうがよさそうです。
また、U-NEXTやAmazon Primeなどの動画配信サービスは、YouTubeよりもさらに高画質のため、視聴およびダウンロードは不可能と思っておきましょう。
動画視聴を頻繁にする人は、高速モードを使用するかWiFiに接続するのがおすすめです。
4.オンラインゲームのプレイ
300Kbpsという通信速度では、オンラインゲームのプレイはほぼできません。ゲーム自体のデータ量が多いからです。
それなりの通信速度が必要なため、ダウンロードにも更新にも時間がかかります。
とくに、FPSやアクションといった細かい動作のゲームは諦めましょう。ただし、比較的データ量が少ないパズルゲームやオフラインゲームは300Kbpsでも利用できます。
オンラインゲームを頻繁にする場合は、WiFi環境を整えるか、データ量を温存しておくことをおすすめします。
300Kbpsと1Mbpsの違いとは

ここまで、300Kbpsでできないことを説明してきました。
では、300Kbpsでできないことが、1Mbpsでできるというのは、なにか違いがあるのでしょうか。
結論から言うと、300Kbpsと1Mbpsの違いは、どれだけ快適に動作が持続するか、ということです。
たとえば、YouTubeを例に挙げてみると、動画の再生に必要な推奨速度があります。
画質 | 推奨される持続的な速度 |
高画質1080p | 5Mbps |
高画質720p | 2.5Mbps |
標準画質480p | 1.1Mbps |
標準画質360p | 0.7Mbps |
出典:動画再生に関する問題のトラブルシューティング|YouTube
ここで注目すべきは、推奨される持続的な速度の単位がMbps(メガビーピーエス)だということです。
MbpsはKbpsよりも大きな単位で、1Mbps=1000Kbpsのため、高画質がいかに高速な通信速度が必要か分かりますね。
1Mbpsについては以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
300Kbpsの速度だと推奨速度0.7Mbpsの標準画質360pを快適に視聴するのは厳しいですが、低画質144pなら画質は荒いものの、比較的安定して見られます。
そのため、動画視聴やSNSを頻繁に使う人は、少なくとも300Kbps以上の速度が必要でしょう。
また、近年では通信速度が速いポケットWiFiも多く提供されているので、ポケットWiFiを併用するとスマートフォンのデータ量を節約することもできます。
ポケットWiFiが気になる人は、安いポケットWiFiを紹介している以下の記事をぜひご覧ください。
制限時も300Kbpsの速度が出るおすすめの回線3選

多くの業者では速度制限時は128Kbpsというかなり低速な速度になりますが、なかには速度制限時でも300Kbpsの速度が出る業者があります。
そのような業者を選んでおくと、厳しい速度制限によるストレスを感じずに済むでしょう。
ここからは、速度制限時も300Kbpsの速度が出るおすすめの回線を3つご紹介しますので、ぜひ乗り換え先として検討してみてください。
UQ mobile

出典:UQ mobile
UQ mobileはauと同じ対応エリアで利用できる格安SIMです。契約期間の縛りがなく、データ容量を消費しない「節約モード」があるのが特徴です。
UQ mobileのプランは以下の3つあり、それぞれ速度制限時の最大速度が異なります。
(税込)
くりこしプランS+5G | くりこしプランM+5G | くりこしプランL+5G | |
月額料金 | 1,628円 | 2,728円 | 3,828円 |
月間データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
基本データ容量超過時・節約モード時の最大通信速度 | 300Kbps | 1Mbps | 1Mbps |
Y!mobile

出典:Y!mobile
Y!mobileはSoftBankと同じ対応エリアで利用できる格安SIMです。データ増量オプションがあるうえ、データ繰り越しが可能なのが特徴です。
Y!mobileの料金プランは以下のとおりです。
(税込)
シンプルS | シンプルM | シンプルL | |
月額料金 | 2,178円 | 3,278円 | 4,158円 |
月間データ容量 | 3GB | 15GB | 25GB |
データ容量超過時の最大通信速度 | 300Kbps | 1Mbps | 1Mbps |
mineo

出典:mineo
mineoはau・docomo・Softbankの3キャリアに対応している格安SIMです。データ容量から選べる「マイピタ」プランと、通信速度から選べる「マイそく」プランの2つがあるのが特徴です。
通信速度から選べる「マイそく」プランの詳細は以下のとおりです。
(税込)
ライト | スタンダード | プレミアム | |
月額料金 | 660円 | 990円 | 2,200円 |
月間データ容量 | 上限なし | ||
最大通信速度 | 300Kbps | 1.5Mbps | 3Mbps |
ただし、月曜~金曜の12時台は最大32Kbpsとなるので、その時間帯にネットをよく利用する人にはおすすめできません。平日の12時台にネットを使う機会が少なく、なおかつ最大通信速度が300Kbpsでも問題ない人は、月額660円(税込)でデータ通信が使い放題になるので検討してみるとよいです。
\ 希望の速度が選べるmineoをチェックする /
300Kbpsの速度でもできることはある!

この記事では、300Kbpsがどのくらいの速度なのか、また、300Kbpsでできること・できないことについて解説してきました。
300Kbpsはキロビット・パーセカンドと読み、通信速度のことを表しており、1秒間に300キロビットのデータを送れることを意味しています。
改めて300Kbpsでできること・できないことは以下のとおりです。
LINEやSkypeなどの音声通話 | 〇 | テキスト中心のメールやSNS | 〇 |
地図アプリの検索 | 〇 | 画像や動画が多いサイトやSNS | × |
音楽ストリーミング | 〇 | 高画質の動画視聴 | × |
低画質でのYouTube視聴 | 〇 | オンラインゲームのプレイ | × |
画像や動画といった重いデータは送受信に時間がかかりますが、テキスト中心のサイトやSNSなどは快適に利用できるでしょう。
また、300Kbpsと1Mbpsの違いは、どれだけ快適に動作が持続するか、ということです。できることに差はありませんが、1Mbpsのほうがストレスなく使えると言えます。
1Mbpsについてより詳しく知りたい人は以下の記事を参考にしてみてください。
速度制限後も300Kbpsの速度が出る格安SIMを検討している人は、UQ mobileがおすすめです。
UQ mobileならデータ容量超過後だけでなく、データ量を消費しない節約モード時でも300Kbpsの最大速度が確保されているので、ストレスなくネットを楽しむことができますよ。