ルーターや光回線の機能紹介などで1Gbpsという数値をみたことがあるものの、これが何を表しているのかよく分からないという人もいますよね。
1Gbpsはデータ通信の速度です。じつはかなり速い通信速度で、1Gbpsで通信ができるならオンラインゲームなども快適に楽しめます。
今回は、1Gbpsの意味や、実際に1Gbpsが出ているのかを計測する方法、1Gbpsのデータ通信を実現可能なインターネットへの接続方法を紹介します。
データ通信の速度について理解でき、快適にインターネットを楽しめるようになりますよ。
現状の回線では1Gbpsの通信速度にほど遠いという人は、業界最速級の2Gbpsの速度を誇るNURO光への乗り換えを検討してみましょう。
目次
1Gbpsとは?

「bps」とは無線端末などのデータ通信速度を表す単位で、数字が大きいほど高速通信ができることを意味します。1Gbpsはほとんどのデータ通信に耐えられる充分な速度で、オンラインゲームなどにおける大容量のデータ通信にも安心です。
まずは、単位の意味や1Gbpsがどのくらいの通信速度なのか、そして1Gbpsでできることを紹介します。
bpsはデータ通信の速度の単位
bps(ビーピーエス/bit per second)はインターネットなどのデータ通信速度を表す単位。「bit per second」は「1秒あたりで通信できるビット数」を意味します。
1ビットはデジタル通信における最小単位で、2進法の0もしくは1の一文字分のデータです。数値が大きければ1秒間に、より膨大な通信が可能ということになります。
1Gは10億を表す単位
続いて1Gとは「1ギガ」と読み、10億倍という意味です。
- 1K(キロ)=1000倍
- 1M(メガ)=100万倍
- 1G(ギガ)=10億倍
つまり、1Gbpsは「1秒間に10億ビットのデータ通信が可能」ということになります。ちなみにデータ通信量の単位にはビットの他にバイトもありますが、これは単純で、1バイト=8ビットとなります。
具体的にどのくらいの通信速度なのかというと、たとえばYouTube(解像度360p)の動画5分間の容量の目安を約40Mバイト(=320Mビット)とすると、1G=1,000Mなので、わずか0.32秒でダウンロードが完了する計算になります。
なお、最近は2Gbpsを超える通信端末も出ています。2Gbpsと1Gbpsの違いは単純に通信速度が倍になることです。したがって40MバイトのYouTube動画のダウンロードにかかる時間は0.16秒とさらに短縮化されます。
1Gbpsでできること
1Gbpsは現代のデータ通信においても充分な高速通信で、ほとんどの作業について快適にこなすことができます。
参考までに主な作業に必要とされる速度は次のとおりです。
作業 | 必要とされる速度 |
メールやSNSのメッセージ受信 | 128Kbps〜1Mbps |
WebサイトやSNSの閲覧 | 1Mbps〜10Mbps |
動画視聴:SD 480p(低画質)の場合 | 1.1Mbps |
動画視聴:HD 720p(中程度の画質)の場合 | 2.5Mbps |
オンラインゲーム | 30Mbps〜100Mbps |
出典:快適なインターネット回線速度は?速度計速報や遅い時の対処方法を解説|nojima
一般的な使用方法でもっとも高速通信が要求される傾向にあるのはオンラインゲームですが、それでも100Mbpsがあれば充分。1Gbpsはその10倍の通信速度ということになるので、1Gbpsあれば、あらゆる用途において快適にデータ通信がおこなえます。
1Gbpsでも常に快適とは限らない

通信端末の製品紹介などは、最大速度で掲載される傾向にあります。そのため、1Gbpsと表示されている端末でも、常にその速度でデータ通信ができるとは限りません。
実際の通信速度を確認したいなら、Speedtestを利用するのが便利です。
ただし、仮に1Gbpsの速度が出ていなかったとしても、ほとんどの作業にはそこまでの通信速度は必要ないため、過度に気にしなくてもよいでしょう。
最大速度より遅い通信環境になるケースもある
製品情報などに記載されている速度はあくまで最大であり、次のような要因から、表示よりも遅い速度になってしまうことがしばしばあります。
- 周辺機器や端末の品質
- ルーターと端末の距離が遠い
- 回線が混雑している
ある程度は通信速度を改善させる方法はある一方で、製品の性能を最大限引き出す環境を整えるのは容易ではありません。最大速度はあくまで目安で、実際の速度はもう少し遅くなると考えておいたほうがよいでしょう。
通信速度は上りと下りで異なるのが一般的
データ通信には「上り」と「下り」が存在します。
- 上り:データを端末外部に送信・アップロードすること
- 下り:データを端末外部から受信・ダウンロードすること
上りと下りは通信速度が大きく異なるのが一般的で、たとえば下記のルーターの場合は下りは最大2.7Gbps(=2,700Mbps)ですが、上りは183Mbpsです。

出典:Speed Wi~Fi 5G X11|UQ WiMAX
単純に最高の通信速度を表記する場合は、一般的によく使用するダウンロードの速度に関わる「下り」の速度が表記されます。裏を返せば、上りの通信速度はそれよりも遅いケースが多いということになります。
Speedtestで実際の通信速度を確認できる
実際の通信速度がどのくらいか確認したい場合は、次のようなWebサイトにアクセスすると計測可能です。
Webサイト名 | アクセス方法 |
Speedtest.net | https://www.speedtest.net/ |
Google Speedtest | Google検索で「speedtest」と入力して検索 |
それぞれ回線のキャリアやサーバーを設定して計測することができます。
そもそも1Gbpsも必要ない
ほとんどのデータ通信の用途は100Mbpsもあれば充分にこと足ります。そのため、日常利用するうえ、1Gbpsの通信環境を確保する必要性は低いと言えます。
仮に、実際の通信速度が製品の最高速度よりも遅かったとしても、100Mbps程度が確保されていれば、充分に快適に利用可能なため、気にする必要はありません。
100Mbpsの速度があれば快適という理由は、こちらの記事で詳しく紹介しているので合わせて参考にしてみてください。
データ通信が遅いときの原因と対処法

最大速度が1Gbpsとなっている回線を使用しているにもかかわらず、通信速度の遅さに悩まされるケースも少なくありません。
そういったときには次の5つの原因が考えられます。
- LANケーブルのスペックが低い
- データ通信機器の不具合
- WiFiルーターとデバイスの距離が遠い
- 回線の混雑
- 家電の電磁波と干渉
ここからはデータ通信が遅くなる原因と対処法を紹介していきます。
LANケーブルのスペックが低い
高速通信を実現するためにはLANケーブル選びも重要。一般的に安価なLANケーブルは規格のレベルが低く、回線の通信速度を阻害してしまう原因になります。
通信規格 |
最大通信速度 |
特徴 |
CAT5 |
100Mbps |
最低限の通信環境で充分という人向け。比較的安価。 |
CAT5e |
1Gbps |
日常使いにおすすめ。 |
CAT6 |
1Gbps |
よりネット回線を快適に使用したい人向け。 |
CAT6A |
10Gbps |
動画を頻繁に見る人におすすめ。 |
CAT7 |
10Gbps |
オンラインゲームや業務用にも耐えられる品質。 |
CAT8 |
40Gbps |
業務用に安定かつ高速通信の環境が必要な人向け。 |
《 ← 左右にスクロールできます →》
1Gbpsを実現したいなら少なくともCAT5e、オンラインゲームプレイ時などの安定性を重視するなら、周波数が高いCAT6以上を利用するのがおすすめです。
データ通信機器の不具合
通信用の機器は熱に弱く、暑い日や連続使用などにより機器が発熱していると、本来の性能が発揮されません。
また、こうした機器は電源を入れてから落とすまで、アクセスログを記録し続ける仕組みになっています。そのため長時間電源を落とさずに使い続けると、アクセスログが膨大な量になることで、機器の稼働を妨げてしまう場合もあります。
こまめに端末の電源を落とす、部屋を涼しくし、さらに機器は風通しのよい場所に置くようにするなどの対策をとるとよいでしょう。
WiFiルーターとデバイスの距離が遠い
基本的にルーターが電波を飛ばせる距離には限りがあり、また、遠いほど電波の授受が不安定になります。そのため、電波の届くギリギリの距離では、通信速度が遅くなりやすいです。
模様替えの際などにルーターの置き場所を工夫して、デバイスとの距離が近くなるようにしましょう。どうしてもルーターとデバイスの距離が離れる場合には、中継機を利用するのも一案です。
回線の混雑
回線自体が混雑していると、やはり高速通信ができなくなってしまいます。マンションやオフィスが密集する地域に住んでいる場合は、転居する以外の根本的な解決が難しいため、厄介な要因でもあります。
一方で、利用時間帯を工夫すれば、混雑をある程度避けられるかもしれません。データ通信は夕方〜夜にかけて混雑する傾向にあるので、オンラインゲームをプレイするときなど、快適に利用したい人はこの時間帯を避けるのがよいでしょう。
また、光回線プロバイダの多くはNTTが提供しているフレッツ光を利用していますが、フレッツ光はユーザー数が多いため回線が混雑しやすいです。混雑する時間帯にネットを使うことが多い人は、フレッツ光回線ではなく独自回線系の光回線へ乗り換えるのもおすすめです。
さらにIPv6という接続規格を使用することで、より安定した高速通信を楽しめるようになります。
IPv6については、こちらの記事で詳しく解説しています。
家電の電磁波と干渉
WiFiが使用している周波数は次の2種類があります。
周波数 | 特徴 |
2.4GHz帯 |
|
5.0GHz帯 |
|
2.4GHz帯は多くの家電製品で採用されているので、その家電の近くでネットを使用すると電波が干渉し、速度が遅くなることがあります。一方、5.0GHz帯は電波干渉の可能性は低いですが、障害物に弱いという特徴があります。
いずれの周波数もメリット・デメリットがあるので、必要に応じて周波数帯を切り替えられるWiFiを利用するのがよいでしょう。
2.4GHz帯と5.0GHz帯の違いは、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
1Gbpsの速度を求める人におすすめの回線

1Gbpsの高速通信で快適にネットを楽しみたい人には、以下の3つの回線がおすすめです。
- NURO光
- auひかり
- GMOとくとくBB WiMAX
これら3つの回線は、NTTが提供するフレッツ光ではなく独自の回線を使用しているため、回線が混雑しにくいです。また、NURO光とau光はIPv6にも対応しているので安定した通信が可能となります。
それぞれの回線の特徴を詳しくご紹介します。
NURO光

出典:NURO光
NURO光は最大通信速度が2Gbpsと高速なため、少々速度が遅くなる使用条件でも1Gbpsを実現できる可能性がありおすすめです。スペックが高いにも関わらず月額料金が安いので、月々の通信費を抑えられる可能性もあります。
NURO光の月額料金は以下のとおりです。
(税込)
契約期間 | 2年 | 3年 |
月額料金 | 5,700円 | 5,200円 |
NURO光が開通するまでの間も、すぐに使えるレンタルWi-Fiのサービスがあるので安心です。
工事費が実質無料なうえ、他社の解約金を最大20,000円キャッシュバックしてくれるのも魅力的です。
auひかり

出典:au
auひかりは提供エリアが広いので、NURO光の対象エリア外だった人もauひかりなら利用できる可能性があります。
auひかりは契約期間3年または2年、契約期間なしのプランがあり、それぞれ月額料金が異なります。
(税込)
契約期間 | 3年 | 2年 | なし |
月額料金(ホーム1ギガ・ネットのみ) |
1年目5,610円 2年目5,500円 3年目5,390円 |
5,720円 | 6,930円 |
auユーザーやUQモバイルユーザーは、お得なセット割を受けられるのもうれしいポイントです。初期費用実質無料や他社違約金還元などさまざまなキャンペーンをおこなっているので、お得に乗り換えができますよ。
GMOとくとくBB WiMAX

光回線が利用できない人や、外出先でも高速通信を楽しみたい人には、GMOとくとくBB WiMAXをおすすめします。
WiMAXは5Gにも対応していて、無線通信でありながら最大2.7Gbpsの通信速度を誇ります。
工事不要なうえルーターがあればどこでもWiFiに接続できるので便利です。さらに月間通信容量が無制限のため、光回線代わりとしても十分です。
なかでもGMOとくとくBBはWiMAXの事業者のなかでも最安級の料金が魅力です。
利用月数 | 端末発送月~2ヶ月目 | 3~35ヶ月目 | 36ヶ月目以降 |
月額料金 | 1,474円 | 3,784円 | 4,444円 |
高額なキャッシュバックキャンペーンも実施しているので、自宅でも外出先でもネット環境を確保したい人はぜひチェックしてください。
1Gbpsとは十分快適にインターネットを利用できる速度

1Gbpsはオンラインゲームや動画視聴など、あらゆる用途で快適にデータ通信がおこなえる通信速度です。回線の速度は基本的に最高速度で表示されるため、使用環境によっては1Gbpsが実際に出ないケースも少なくありません。
それでも、100Mbps程度出ていれば充分快適にインターネットを利用できるため、1Gbpsに固執する必要はないでしょう。
少しでも通信速度を高速化したい場合は、独自回線系やIPv6を導入した光回線を選ぶとよいです。そのうえで高性能なLANケーブルを利用しましょう。
光回線ならNURO光が高速なうえ月額料金が安いのでおすすめです。
光回線を利用できない事情がある、もしくは外出先でもWiFi環境を確保したい人は、5G対応のポケットWiFiを所有すれば高速通信を実現しやすくなります。ポケットWiFiならGMOとくとくBB WiMAXが高速かつデータ量無制限で利用できますよ。